ホンダの新型「フリード」は何が変わった? 開発責任者に聞く!
■「クロスター」の推しモデルは? 最近のホンダ車らしくスッキリとしたデザインをまとった「エアー」に対して、もう1台の「クロスター」は少しとんがったスタイルだ。2台の違いが明確になっている。差別化という意味では、シンプルすぎることに物足りなさを感じるユーザーもいるはず。現行モデルのクロスターは標準車との違いがあまりなく、「だったらノーマルでも構わない」と判断されてしまっていた側面もあるとのことで、新型フリードでは両タイプのキャラの違いをより明確にしたようだ。
新型クロスターの“推し”モデルはFFの5人乗り仕様だそう。このモデルにはスノーボードやキャンプなどのアウトドア好きだけでなく、ボウリング競技を行う開発メンバーの意見も盛り込んだという。ラゲッジがとにかく深くて低くて広いので、4人乗りで1人4個、合計16個の大きくて重いボール(と4人の荷物)を積んで競技会場までの長距離を走り、疲れることなく競技に参加して、また仕事に戻る。そんな使い方には、このモデルが最も適しているらしい。
キャンプ好きのメンバーからは、ラゲッジに取り付けたユーティリティサイドパネルがとにかく使いやすいとの感想が得られたとのこと。ホームセンターでよく見かける穴あきのボードで、材質は傷がつきにくいステンレス製だ。100均にあるような磁石付きの棚をペタンと取り付けたり、穴にフックを取り付けたり、アイデア次第で自由な使い方ができる。
跳ね上げると大きな屋根の代わりになるという長いテールゲートの内側には、6カ所にユーティリティナットが仕込んである。ランタンをひっかけたり、タープを取り付けたり、濡れたものを乾かしたりと、使い方はいろいろだ。「今の時代、そういったアイデアは我々よりもユーザーさんの方が豊富に持っていて、SNSで情報発信までしてくれます。使い方を押し付けるのでなく、素材を提供することで、ユーザーと一緒になってクルマを育てていければなと思っています」と安積LPLは話していた。