徳島県内でなぜ? 「秋田犬」捨てられる事例が相次ぐ 子どもを産んだばかり…出血していた犬も
日テレNEWS
国の天然記念物にも指定されている「秋田犬」が、徳島県内で捨てられる事例が相次いでいるといいます。阿南市のゴミ処理施設の中にある公園では、子どもを産んだばかりだというメスの秋田犬を保護。犬は脱水症状を起こし、お尻から出血もしていたということです。 ◇◇◇ 徳島市にある動物保護団体の施設で保護されていたのは、天然記念物にも指定されている秋田犬です。 動物保護団体ハート徳島 広報担当者 「阿南市でさまよっていたらしくて、見かけた方が一時保護のかたちで家に連れ帰って見てくれていた。飼い主を捜しているけど、まだちょっと見当たらない。メスですね」 ――お乳が張っている? 動物保護団体ハート徳島 広報担当者 「そうですね。獣医師いわく、産後ひと月以内じゃないかと」 子どもを産んだばかりだというメスの秋田犬が保護されたのは、4月26日のこと。場所は、徳島県阿南市のゴミ処理施設の中にある公園でした。 秋田犬を保護した女性 「なんでこんなところに秋田犬がいるんだろうって。秋田犬って天然記念物だから、マニアの人は大事にするはずなのに」 秋田犬は脱水症状を起こしていたといいます。お尻から出血もしていたため、保護した女性は動物病院に連れて行ったということです。 秋田犬を保護した女性 「(獣医師は)出血は産後に出る悪露(おろ)みたいな出血だろうと。年齢は2~3歳、2歳ぐらいかなぁと」 ◇◇◇ 実は、徳島県内では秋田犬が捨てられる事例が相次いでいます。 ――(秋田犬が)発見されたのは? 「ここの庭ですね。普通に飼い犬みたいな感じで、おとなしくウロウロしていました」 阿南市内では、去年の5月から先月にかけて3頭、さらに、徳島市内でも去年から今年にかけて2頭の秋田犬が保護されていたのです。 徳島市内で秋田犬を保護した家族は「リードが外れた状態で道に座っていて。車を降りたら駆け寄って来て」と話します。保護した秋田犬に飼い主は現れず、この家族は自宅で飼うことにしたといいます。 秋田犬を保護した家族 「この子は何も悪くないので。腹立たしいけど事情を知りたい。なんでそんなことになるのか、どんな理由があってそうなった(捨てた)のか知りたい」 国内のみならず、最近では海外でも人気の秋田犬。相次いで保護されている状況について、ブリーダーをしていた女性は―― 元ブリーダーの女性 「例えば(秋田犬を)ペットとして飼うなら、犬自身が大きいので何頭も飼わない。1頭を亡くなるまで飼い続けるはず。ただ、こういうふうに捨てるということは、ブリーダーとか犬で生活の基盤を作っている人たちが(捨てたのが)あり得るのでは」 一体、誰が秋田犬を捨てたのかわかっていませんが、動物を捨てることは犯罪です。遺棄や虐待をした場合は動物愛護法違反の罪に問われ、1年以下の懲役、または100万円以下の罰金が科される可能性があります。