日本が世界で勝負できるコンテンツを生み出せると示した24年 洋画が“目立たなかった”ワケは
【芸能 覆面座談会】2024年もいろいろなことがあった芸能界。年明けからダウンタウンの松本人志が週刊文春との訴訟に注力するため活動休止入りし、お茶の間を驚かせました。音楽界では元日にデビューしたNumber_iがブレーク、映画界では日本作品の米アカデミー賞受賞というめでたい話もありました。2025年はどんなニュースが世間を賑わしていくのでしょうか。いつものメンバーが2025年の芸能界を占います。 ワイドショーデスク 2024年の映画界はどうだったんだろう? 本紙デスク 何と言っても、大きな功績を残したのは「ゴジラ-1.0」でしょう。公開は23年11月だけれど、昨年はゴジラ生誕70周年。山崎貴監督による、日本映画として7年ぶりの新作としても話題となり、興行収入76億5000万円の大ヒットとなった。 週刊誌記者 3月の第96回アカデミー賞で日本映画初の特殊効果賞を日本映画として初めて受賞したことも興行を後押ししたと思う。アーノルド・シュワルツェネッガーとダビー・デビートに作品名を呼ばれ、会場に「ゴジラのテーマ」が流れている光景は印象的だった。 芸能リポーター 全米でも興収約5600万ドル(約85億円)を超え、日本の実写映画として歴代1位になり、山崎監督も米大手エージェンシーCAAと契約するに至った。 本紙デスク 既にハリウッド大作のオファーもあったそうだけれど、「血の涙を飲んで断った」と、ゴジラの新作映画に取り組むことを発表した。公開時期やストーリーなどの詳細は未定だけれど楽しみだ。 ワイドデスク アカデミー賞では、宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」も長編アニメーション映画賞を受賞したね。 週刊誌記者 「千と千尋の神隠し」以来2度目の受賞の快挙。引退を撤回し8年をかけて制作し、そのオリジナリティーは圧巻だった。さすがとしか言いようがない。 本紙デスク 映画ではないけれど、真田広之がプロデュース、主演のシリーズ「SHOGUN 将軍」がエミー賞で歴代最多の18部門で受賞したことも特筆すべき出来事だった。 週刊誌記者 既にシーズン3まで制作が決まっているし、日本でのロケも検討されているらしい。そういう意味では、昨年は日本が世界で勝負できるコンテンツを生み出せることを示した年かもしれないね。 ワイドデスク 国内の興行面はどうだったの? 芸能リポーター 年間興収は2000億円前後になりそう。100億円を超えたのは「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」と「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」の2本だった。 本紙デスク コナンは凄い。第1作からコロナ禍の延期を除いては常に前年を上回り、2年連続の100億円超え。1年間隔でのこの成績は、世界でも類を見ないシリーズと言えるね。 週刊誌記者 もう一つ、池袋のシネマ・ロサ1館でスタートした自主映画「侍タイムスリッパ―」が250館以上に拡大され、興収約8億円のヒットになり第二の「カメラを止めるな!」と言われたことも忘れてはいけない。 ワイドデスク 一方で、洋画はあまり大きな話題を聞かなかった。 本紙デスク 最高はディズニー/ピクサーの「インサイド・ヘッド2」の53億6000万円。上半期に限れば、邦洋の公開比率は9:1だったそうだ。 芸能リポーター それは23年の俳優組合のストライキの影響があるのかな。 週刊誌記者 いや、そこはコロナ禍で製作がストップしたことが大きい。ストの影響は今年から出てくると言われている。ただ、マーベルやDCなどのシリーズは続いているし、ハリウッドの大作主義はそれほど変わっていない。今年はトム・クルーズの「ミッション:インポッシブル」の最新作などもあるし、巻き返しを期待したいね。