鹿児島県・奄美市でアート回遊型イベント「アッシュ」スマホで散策、作家作品を追体験 御業さん講師にワークショップ楽しむ
作家と店舗が協働する南九州のアート回遊型イベント「アッシュ・デザイン&クラフトフェア」が奄美市名瀬のライフ&ワークスペースLiving・Amamiで開かれている。7日は、同店で作品展示する東京都在住のアーティスト・御業(みわざ)ジェマイマ・フランシスさんを講師にワークショップを開催。参加者らはスマートフォンを手に街を散策し、周辺に潜む色や模様を写真に収めるなど、作家が描くアートの世界を追体験した。 ショップやカフェ、商業施設などの「店舗」を会場に、イラストや絵画、木工など多岐にわたるジャンルの作家が作品を展示・販売するフェア。今年は、鹿児島県と宮崎県の74店舗に全国の作家100組が参加。回遊者は町を巡り、作家や作品との出会いを楽しむ。 奄美群島からは同店舗を運営する合同会社KAZAMIが初参加。自然の中に潜む抽象画をテーマにした写真シリーズ「ピクセルズ&ペインツ」をつくる御業さんと共演した。 ワークショップでは、テーマに掲げる色と模様の探索をミッションに街に繰り出した。撮影にあたり御業さんは「今まで見たものと少し視点を変えて攻めてほしい」などとアドバイスした。 参加者らは、町にある自然や家屋、路地裏などに隠れた色彩や形を象徴的に写し出した。店舗に戻った後は作品をみんなで発表。フォトフレームに飾り完成させた。 保険会社に勤める奄美市名瀬の田畑茉里子さん(34)は鉄製のスレートが並ぶ様子を幾何学的に写して作品に仕上げた。「アートは敷居が高いと思っていたが、プロと一緒に特別な体験ができた」と喜んでいた。 企画した同社の菅野審也マネジャーは「アートを通して可能性や多様性を感じてもらいたいと企画した。これからも島外者の視点を生かし、島内外の人をつなぐ場をつくっていきたい」と話した。 フェアは11月23日に始まり、8日まで。