運転免許試験場に外国人行列 “日本の免許”100カ国で運転可能 事故の増加に懸念も
訪日外国人観光客が3000万人を超え、過去最多を更新しました。そんななか、外国人観光客らが日本の運転免許試験場に殺到しています。 【画像】“外免切替”で取得した日本の免許 住所欄には「ホテル名」 実際の居住地と異なる可能性
■“日本の免許”人気 100カ国で運転可能
早朝6時すぎ、東京・品川区の鮫洲運転免許試験場にできた30人ほどの列。並んでいる人の9割以上が外国人です。なぜ早朝から並んでいるのでしょうか? 香港出身の人 「免許の切り替えにきています」 エジプト人 「エジプトの免許から日本の免許に変更するためです」 並んでいる人たちの目的は、外国で取得した運転免許証を日本で運転できる免許証に切り替える、いわゆる「外免切替」です。 「学科試験」と「技能試験」の2つの試験に合格すれば、日本の運転免許証に切り替えることができます。 運転技能の試験は合格率が3割ほどだといいますが、学科試験の内容については…。 ベトナム人 「(Q.どんな問題が出た?)道で止まるサインが見えれば、どうするかという問題」 香港出身の人 「ごく一般的な標識に関する、この標識って何の意味ですか?という(問題)」 自動車生活ジャーナリスト 加藤久美子さん 「(外免切り替えの学科試験は)比較的簡単ですし、日本の免許を取得の時の学科試験はトリッキーでひっかけ問題が多いが、そういうのはない。単純シンプル」 日本の学科試験は100問ほど出されますが、外免切替の学科試験は10問。○×式で解答し、7問以上、正解すれば合格となります。 なぜ、これほど日本の免許への切り替えが人気なのでしょうか? 加藤さん 「日本がジュネーブ条約に入っているから、日本で発行される国際免許で100カ国近くで運転できる」 人気の原因は「使い勝手の良さ」。日本の免許を持っている人は、国際免許を申請すればおよそ100カ国で運転できます。 しかし、中国やベトナムなどジュネーブ条約の非加盟国で運転免許を取得した人は、10カ国ほどでしか国際免許の発給を受けられないのです。