なぜ? 不可解と物議醸した「戦力外」選手たち 功労者や、期待の若手に “予期せぬ通告”
今年も2018年の巨人のドラフト1位左腕・高橋優貴をはじめ、数多くの選手が戦力外通告を受けた。シーズンで活躍できなかったベテラン・中堅選手が対象になるケースが多いが、時にはまだ十分戦力になりそうな選手や2軍でそれなりの結果を出した若手が、まさかの解雇通告を受けることもある。 【写真】前年は3割近い打率を残していたのに…予期せぬ通告”を受けたのはこの選手 通算2000安打達成を目の前に非情とも言うべき戦力外通告を受けたのは、2017年オフの巨人・村田修一がよく知られているが、ほかにも大台達成を前に肩を叩かれた選手が存在する。 ロッテひと筋に23年間プレーし、通算1827安打を記録した堀幸一もその一人だ。 2010年、キャンプから2軍スタートの堀は、イースタンで打率3割以上をマークしながら、1軍が優勝争いを演じるなか、1度も呼ばれることなく、9月11日、球団から戦力外通告を受けた。 「自分の中ではまだ現役としてグラウンドに立ちたい気持ちがあります。やれるだけやってみたい」と打診されたフロント入りを固辞した堀は、トライアウトではシート打撃の5打席で本塁打を含む2安打を放つなど、まだやれることをアピールしたが、手を挙げる球団はなかった。 そして12月2日、チームの中で唯一川崎本拠地時代を知る41歳は「現役続行の道を模索したのですが、そろそろけじめをつけないといけない時期に来ていると思った。家族も養っていかないといけないし」と語り、引退を表明した。 堀と同じ10年オフには、通算1865安打のオリックス・大村直之も戦力外通告を受けた。 08年オフにソフトバンクからオリックスに移籍した大村は、規定打席に到達して打率.291をマークしたが、オフの契約更改では野球協約の減額制限を超える年俸1億2000万円から7000万円に大幅ダウン。チームが最下位に沈んだことを考慮しても、不可解な査定だった。 さらに通算2000安打まであと「135」に迫った翌10年は、大幅な若手への切り替えで出番を奪われ、開幕直後に代打で2試合出場しただけで2軍落ち。そのまま再昇格することなく、10月2日に戦力外通告を受けた。