【安田記念】ダノンスコーピオン 息の長い活躍見せた母 血統的にも復活の可能性十分
「安田記念・G1」(6月2日、東京) 5戦連続で2桁着順。ブリンカー効果もイマイチ。もう、終わった…。そう思われたダノンスコーピオンだったが、今季初戦の京王杯SCで見せ場十分の4着に力走。SNSでは、新規開業した福永厩舎をたたえるコメントが多く寄せられた。 父は“世界のロードカナロア”。その功績は言わずもがなだが、母レキシールーもカナダが誇る名牝だ。3歳時はクラシック第1冠・ウッドバインオークス(AW9F)を勝利し、次戦でカナダのダービーに相当するクイーンズプレート(AW10F)を制覇。牝馬3冠の最終戦・ワンダーウェアS(芝10F)も制し、同年の最優秀3歳牝馬&最優秀芝牝馬&年度代表馬に輝いた。 その後は長期休養に入り、4歳時はわずか1戦のみではあったが、5歳時にはナッソーS(芝8F)を制するなどキャリアアップに成功。再び最優秀芝牝馬を受賞し、24戦10勝で現役を終えた。 息の長い活躍を見せた母を思えば、息子も決して早熟ではなく、5歳にして復活しても何ら不思議なし。母父スライゴベイは02年の北米G1・ハリウッドターフC(芝12F)の勝ち馬で、サドラーズウェルズ系のスタミナも兼ね備えており、復調してきた今なら2年ぶりの戴冠も夢ではないだろう。前走後、近年では珍しい“美浦滞在”を選択した福永祐一調教師の采配にも注目したい。