[関東]優勝争う筑波大で指揮を執る4年生・戸田伊吹コーチ「試合を重ねるごとに自分の引き出しも増えている」
[11.2 関東大学L1部第20節 筑波大 1-1 国士舘大 筑波大学第一サッカー場] 【写真】「信じられない可愛さ」「土台が違う」人気アイドルの“無加工ショット”にサッカーファンも注目 筑波大の戸田伊吹コーチ(4年=柏U-18)は今年度からトップチームで指揮を執り、熾烈な優勝争いを戦っている。小井土正亮監督からフィードバックを受けながら腕を磨いているといい、「本当に充実していますし、だからこそあと2試合を何としても勝ちたい」と逆転優勝に向けて意気込んだ。 戸田コーチは2年生で指導者への転身を決断。下部カテゴリのチームなどを見ながら新たなキャリアを歩み始め、前年度王者として戦う今季からトップチームの指揮を任された。チームはリーグ戦20試合を2敗にとどめ、首位と勝ち点2差で残り2試合の最終盤に突入。「プレッシャーは当然あります」と述べつつ、「何より本当に頼もしい選手がいますし、小井土監督をはじめ多くのスタッフが僕の手の届かないところで色々な取り組みをしてくれている。本当に多くの選手とスタッフに支えられている」と手厚いフォローに感謝しながら堂々とテクニカルエリアに入っている。 明治大と優勝を争う今シーズン、戸田コーチは「良くも悪くも筑波のスタイルがないというのが筑波らしさなので、そこへの取り組みを大きく変えたつもりはない」と調子の良い選手を起用するスタイルを継続。「選手たちが試合を重ねるごとに自分自身を高め続けてくれた結果、シーズン後半になってくるにつれて安定して勝ち星を積めるようになった」と方針が実っているようだ。 小井土監督とは毎週、先週1週間の取り組みと前節の試合を振り返っているといい、戸田コーチは「自分が気づかなかったところを小井土さんは気づいていらっしゃっている。試合を重ねるごとに自分の引き出しも増えているので、小井土さんのフィードバックがあってこそだと思っています」と指揮官の凄みを口にする。またマネージメント力の高さを強く感じ、学んでいるところだ。「ヘッドコーチである以上はチームを作り上げないといけないですし、自分の引き出しや選手へのアプローチ方法はシーズンを通していろいろなことができるようになった」。大きな経験を積むシーズンになっている。 筑波大は分析コーチを筆頭に学生スタッフが充実していることも強みだ。戸田コーチにとっても「選手個人個人の思っていることだったり、自分の手が届かないところにまで気を配ってくれるスタッフがいてその数もいるので凄く助かっています」と大きなサポートになっている様子。「受け入れるだけじゃなくて成長するためのフィードバックを貰えたりとか、高め合える仲間がいるのは本当にこの組織の素晴らしいところ」と充実ぶりを示した。 学生コーチとして筑波大を率いるリーグ戦は残り2試合で、その後には日本一を目指す全日本大学サッカー選手権が控えている。戸田コーチは首位と勝ち点差が2に開いた国士舘大戦の引き分けに「どうしても勝ち点3が必要だった試合なので非常に悔しい結果」と述べつつも、「下を向いている暇はないというのが今の気持ちなので、もう1回しっかり選手たちと前を向いて頑張っていこうと思います」と力強く次戦に目を向けた。