BMWジャパン、『FREUDE by BMW』にて青木尚佳率いるミュンヘン・フィルメンバー五重奏団のミニコンサートを開催
演奏のあとは軽食や飲み物も登場し、五重奏のメンバーもゲストの輪に入って歓談となった。
今回のイベントの仕掛け人BMWグループジャパンのブランドマネージャー井上朋子氏によれば、社会的持続可能性のための文化・芸術に対する支援はBMWが長年行ってきたことであり、BMWがミュンヘンフィルの来日公演を応援するのは自然な流れだという。クラシック音楽で言えばBMWジャパンは独自にピアニストの反田恭平氏をブランドアンバサダーになってもらい、氏が主催するジャパン・ナショナル・オーケストラの支援も行っている。ミュンヘンフィルや反田恭平などの一流ミュージシャンたちとの活動の素地があって、今晩のようなカジュアルな音楽家とBMWファンとの交流イベントも自然体で実施することができた。
7日からのサントリーホールでのオーケストラ公演は、クラシックファンにとって本格的かつ非常に魅力的なプログラムであるけれど、今日のミニ演奏会はセンスの良さが光るカジュアルなイベントとなった。まず空間、レストランやイベントスペースの貸し切りではなくFUFREUDE by BMWというブランドメッセージがあらかじめセットされている会場で、室内楽のサロン的な雰囲気からオーケストラを思わせる迫力サウンドまでカバーし、大きな演奏会を明日に控えたメンバーにも配慮した絶妙な選曲。抽選で選ばれたゲストたちは、クラシックもBMWもファンであるような人たちだから、軽食つきの歓談タイムでは奏者との会話やゲスト同士の会話も弾むのだ。
筆者も青木尚佳氏をつかまえて、ソロバイオリニストから名門オケでのコンサートマスターへの転身の心境や、明日のコンサートのメイン曲、リムスキー=コルサコフ作曲交響組曲「シェエラザード」でのバイオリンソロパートのことなど興味深い話を聞くことができた。明日の会場であるサントリーホールは、現在のミュンヘンフィルの本拠地であるイザールフィルハーモニーホールと同じ音響設計家豊田泰久氏によるもの、「じつはサントリーホールではソロやコンチェルトの演奏経験はあるが、オーケストラのメンバーとしては初めての舞台」(青木尚佳氏)とコンサートマスターとしての日本公演をとても楽しみにしていた。