“神様に呼ばれた人”しかたどり着けない『玉置神社』に行ってみた【道中編】
「神様に呼ばれた人しかたどり着けない」といわれる神社、玉置神社(奈良県十津川村)をご存知でしょうか。 【写真】あたりは緑1色!? 奈良県十津川村・玉置神社への道のり 玉置神社は、神様が来るべき人なのかどうかを判断するといわれています。いま来るべきでない人は、急に予定が入ったり、車が故障したり、はたまたカーナビがバグって道に迷ってしまうこともあれば、悪天候による倒木や落石で通行止めになったりと、“なんらかの形で神社にたどり着けない状況に陥る”とされている神社なんです。 果たして、いまの私は玉置神社に行くことを許されるのでしょうか? 同行してくれる人とスケジュールをすり合わせ、出発日を決定。宿泊先を探している際に、1か月天気予報を見てみたのですが、その日はちょうど雨マーク。 「まだ日数もあるし、もうちょっと待ってみよう」ということになったのですが、2週間前になっても雨、1週間前になっても雨予報のまま……。雨や悪天候だと倒木や落石などで通行止めになる可能性のある場所なので、一旦中止としました。 そのときは、「ああ、こういうことなんや。神様に『まだ来るべきではない』と判断されたんや」と思いました。 中止にしたとはいえやはり気になったので、その後も天気予報を見ていました。出発日の3日前も雨、2日前も雨。「やっぱり無理なんや」と思っていた1日前、同行者から連絡が入りました。 「明日の現地の天気予報が晴れになってる! 行こうよ!」 ただ、前日に宿泊先の予約が取れるかどうか……。ダメ元で周辺に数件ある宿泊施設を調べてみたところ、なんと、1軒だけ空いていたんです。しかも1部屋。ですから、すぐに予約しました。 「これはもしかしたら、神様に呼ばれているのかもしれない」と晴れやかな気持ちで、当日の朝を迎えました。 【当日】 兵庫県の自宅から玉置神社まで車で向かうと、距離にして約200キロメートルを超えます。ナビによると到着まで5時間を超えるようなのですが、「神様にタイミングをいただいたこの日しかない」と思い、出発しました。 高速道路などを使い、2時間ほどかけて順調に奈良県へと入りましたが、じつは、ここからなんです大変だったのは……(「行けなくなる要因はこれか!」とも思いました)。 地図を見ると、緑1色。そう、険しい山道に入っていくのですが、ほとんどの道がグネグネですし、やはり至る所で「落石注意」と書かれています。 土砂崩れを整備した場所も数か所見ましたし、なんせ道路が狭い! 対向車が来たときには、一旦止まらないと進むことができません(大きい車が来たら立ち往生)。しかも道は急勾配で、“横を見たら崖”みたいなところが続きます……。 そんな道を進み行き、ヘトヘトになりながら運転。3時間を超えて合計約5時間半をかけ、やっとの思いで標高1076メートルにもなる玉置山の頂上付近に鎮座する玉置神社に到着いたしました。 目の前には、玉置神社の大きな鳥居が。さあ、いよいよです。なんだかんだありながらもこの場所に来ることができた喜びを感じ、深呼吸をして高鳴る胸を落ち着かせ……。気持ちを整えて、いざ、鳥居をくぐりました。 次回「玉置神社・参拝編」へと続きます。 ※ラジオ関西『バズろぅ!』2024年11月16日放送回より (『バズろぅ!』ラジオパーソライター・わきたかし)
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