なんと「10歳」若返る「すごい歩き方」…「通勤しながら」でも、「週末まとめて」でも問題なし
「健康のために運動しよう」と決心しても三日坊主になった経験のある方、いませんか? ジムやフィットネス・クラブはお金も時間もかかるし、「ジョギングでも」と思っても、周囲の人の目も気になる。 【マンガ】約20年前にマイクロソフト株を「100万円」買っていたら今いくら? そんなあなたにおすすめなのが、誰でも簡単かつ無理なく体力をつけられる「インターバル速歩トレーニング」。今回はその効果を科学的に検証するだけでなく、その詳しいやり方や疑問点も特別に公開! ブルーバックスの『ウォーキングの科学』にて紹介されたこの方法は、通勤や買い物の行き帰りにもできるので、ぜひ今日から実践してみてください!
ウォーキングで身につく「体力」とは
インターバル速歩トレーニングの話に入る前に、「体力」の定義について説明しましょう。体力といえば、病気にかからず健康を維持する能力、といったイメージを持つ方もおられると思いますが、運動生理学で扱う体力とは「筋力」と「持久力」を指します。 その理由は運動生理学の歴史にあります。運動生理学は、たとえば、鉱山など過酷な環境で作業効率を向上させる方策の開発、オリンピックなどのスポーツ競技でよい成績をおさめるためのトレーニング方法の開発など、さまざまな現場の要求に応えるために発達してきました。そのためには、筋力と持久力を別々に考える必要があったのです。 ウォーキングにおける「筋力」とは、途中で階段、急な坂道が出てきても楽にクリアできるかに影響します。とくに、酸素を使う代謝系(好気代謝系:この系による運動を有酸素運動と呼ぶ)が主となる遅筋が重要となります。 ウォーキングにおける「持久力」とは、どれほど速く長時間歩けるかを意味します。自動車でたとえればエンジンの大きさにあたるでしょう。エンジンはガソリンを燃やして車を動かすので、そのシリンダー体積でその能力を評価しています。3000ccのスポーツカー、600ccの軽自動車といった具合です。 ヒトの場合は、車のようにはいかないので、運動時に筋肉で単位時間あたり最大どの程度の酸素を消費できるかで、その能力を評価します。たとえば、持久性競技のトップアスリートなら体重1kgあたり70ml/分以上、中高年者で運動習慣のある方で35ml/分程度、高齢の要介護者では10ml/分以下と、かなり幅広いです。