世界1位のシナー、パリ・マスターズを棄権「試合ができるほど回復していない」【テニス】
シナーがパリ・マスターズを棄権。ツアー最終戦へ「今は体調を100%に戻すことが最も重要」
現地10月29日、「ロレックス・パリ・マスターズ」(フランス・パリ/ATPマスターズ1000)は、第1シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク1位)の棄権を発表。シナーは「辛い発表だ」と残念がった。 【動画】シナー、大会公式SNSで「今大会でプレーできないのは残念。来年また会おう」とファンへメッセージ 会見でシナーは、「とても辛い発表だ。ここパリでプレーできない。最高の準備ができるように早くからここに来た。だが、最初の練習の後、体調がすぐれなかった。日曜日(27日)に医師とも話したが、ウイルス性の病気で3、4日すれば良くなる。今はだいぶ良くなったが、試合ができるほど回復していない」と、欠場の理由を明らかに。 「この状態でコートに出て試合をしても意味がない。なぜなら自分のレベルがどの位置にいるのか確かめたいと思っていたからだ。それが今週の目標の一つだったが、残念ながらそれは叶わなかった」と語った。 今季は全豪オープンと全米オープンの2つのグランドスラムを制すなど、計7つのタイトルを手にして年間1位を確定させたシナー。大会公式SNSが投稿した動画で「プレーできないと伝えるのは残念。来年また会いましょう」とメッセージを送り、ファンも「お大事に」「早く良くなりますように」と反応した。 だが、心配する声も上がる一方で、人気選手ゆえの宿命か厳しい声もある。パリ五輪を扁桃炎により欠場したことや、今大会の直前に開催されたエキジビションマッチ「6キングス・スラム」で優勝し賞金600万ドルと出場料150万ドルの計11億5000万円を手にしたことを引き合いに、「いつもその言い訳だ」「トリノのほうが賞金が高い」と皮肉めいた言葉も上がった。 出場を予定している大会は、残すところツアー最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(イタリア・トリノ/11月10~17日)と、連覇がかかる男子国別対抗戦「デビスカップ ファイナル」(スペイン・マラガ/11月19~24日)の2大会のみ。「今は体調を100%に戻すことが最も重要。3、4日後には体調が良くなり、練習を再開できると思う。最大の目標はトリノだ」と母国での成功を願う。厳しい批判を跳ね除けて、最高の結果でシーズンを締めくくることができるだろうか。
Tennis Classic 編集部