「主語・述語」はどれ? 難しい文が読めるようになる読解力トレーニング
どこまでが主語?
主語は、「だれが(は)」「何が(は)」にあたる部分です。たとえば、「となりの席の山田さんが鉛筆を落とした。」という文であれば、この文の「主語」は「山田さんが」です。 もしかしたら、「『となりの席の山田さんが』が主語じゃないの?」と思った人がいるかも知れませんが、「となりの席の」は、山田さんがどういう人なのかを説明する飾り言葉(修飾語)なので、主語ではないことに注意しましょう!
練習問題
次の文の「主語」と、その「主語」に対応する「述語」を書き抜きましょう。「主語」や「述語」が複数ある場合は、それぞれ正しい組み合わせになるように答えましょう。 Q01 彼は駅で売られていたプリンを買ってくれた。 Q02 私は好きだった。ショートカットが似合う女の子が。 Q03 あの子に傘を貸した。あの雨の日に、僕は。 Q04 「空」という漢字の部首は、実は、穴かんむりです。 Q05 大事な人がいるだろう。
解答と解説
【解答】 Q01 主語:彼は 述語:買ってくれた Q02 主語:私は 述語:好きだった Q03 主語:僕は 述語:貸した Q04 主語:部首は 述語:穴かんむりです Q05 主語:人が 述語:いるだろう 【解説】 Q01 主語は「誰が」、述語は「何をした」にあたる言葉を探しましょう。ちなみに、この述語は、動詞の「買う」に「~くれる」という補助動詞がくっついたものです。補助動詞にはほかにも「~もらう」「~くる」「~いる」など、たくさんあります。 Q02 「私はショートカットが似合う女の子が好きだった。」の語順を入れ替えた文です。一見すると「女の子が」が主語のようにも思えますが、「好きだった」のは誰か? を考えると、本当の主語を見つけられます。 Q03 「あの雨の日に、僕はあの子に傘を貸した。」の語順を入れ替えた文です。主語が後ろに置かれているので、少し難しいですね。 Q04 述語になるのは動詞だけではありません。「明るい」「きれいだ」のような状態を説明する言葉(形容詞・形容動詞)のほか、「穴かんむりです」のような「名前(名詞)+です」も述語になりますよ。 Q05 「だろう」は助動詞なので、これだけでは述語になりません。直前の動詞「いる」とくっついた形の「いるだろう」が述語です。
西岡壱誠(現役東大生/株式会社カルペディエム代表取締役)