バイデン氏の燃費規制厳格化を撤回へ、トランプ次期政権が計画
David Shepardson Rachael Levy Chris Kirkham [ワシントン 19日 ロイター] - トランプ次期米政権は、バイデン大統領が推進した自動車の燃費向上と電気自動車(EV)への移行促進を目的とした連邦規制を撤回する計画だと、政権移行チームに近い関係筋2人が明らかにした。 「EV義務化撤回」という公約実現が狙いとみられ、オバマ政権時代の燃費規制を緩和した第1次トランプ政権と同様の動きになるという。 バイデン政権の規制は事実上、2032年の目標に向け少なくとも生産の35%をEVに移行することをメーカーに義務付けている。 関係者によると、今年初めに運輸省道路交通安全局(NHTSA)と環境保護局(EPA)が決定した燃費基準と排気ガス規制を緩和する計画だという。ある関係者は、トランプ氏が両機関に規制を再検討するよう正式に指示する見通しだと述べた。 こうした取り組みは、トランプ氏を支援するイーロン・マスク氏のEV大手、テスラにとっては不利になる。同社は規制を順守できないメーカーに温暖化ガス排出枠(クレジット)を売却することで利益を得ている。 トランプ政権移行チームはコメントの要請に応じなかった。 関係筋の1人は、こうした措置はバイデン政権の厳しい規制に不満を持つメーカーに配慮するものだと語った。