ジロ・デ・イタリア2024有力選手プレビュー|ダブルツールへポガチャルの第一関門
ヤングライダー賞は新たな局面へ ガンナらTTの走りも
25歳以下の選手が対象のヤングライダー賞「マリア・ビアンカ」は、ここ数年ツールで同賞をほしいままにしてきたポガチャルが“卒業”したこともあり、新たなフェーズを迎える。 有力視されるひとりが、テイメン・アレンスマン(イネオス・グレナディアーズ、オランダ)だ。前回はトーマスのアシストに従事しながら、自身も個人総合6位で走破。同賞争いにおいても2番手で終えている。今回も役回りは変わらないが、みずからも上位を狙える状況にあればヤングライダーを飛び越えて総合表彰台の可能性も秘める。 前述したアイデブルックスや、今年のパリ~ニースでは2日間リーダージャージを着たルーク・プラップ(チーム ジェイコ・アルウラー、オーストラリア)も総合戦線に加わるようであれば争いは激化する。 前哨戦のツアー・オブ・ジ・アルプスで個人総合3位とまとめたアントニオ・ティベーリ(バーレーン・ヴィクトリアス、イタリア)、直近のツール・ド・ロマンディで個人総合3位に入ったフロリアン・リポヴィッツ(ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)も有力候補。昨年のツール・ド・ラヴニール個人総合3位のダヴィデ・ピガンゾーリ(ポルティ・コメタ、イタリア)も、自国では次世代を担うオールラウンダーとして名が挙がっている選手だ。 山岳賞「マリア・アッズーラ」は、個人総合争いからの流れで上位陣が着ることになるか、この賞狙いにシフトした選手に渡るか、予想が難しい。いずれにせよ、急峻な山々を越えた末に手にできる価値あるタイトルだ。 そのほかでは、第7(40。6km)、第14(31。2km)の2ステージで設定される個人タイムトライアルでフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアーズ、イタリア)らスペシャリストがどんな走りを見せるか。ステージ狙いの選手による逃げや、新鋭の台頭なども含め、楽しみは尽きない。 TEXT:福光俊介 PHOTO:LaPresse A。S。O。/Gaëtan Flamme MD Luc Claessen /Getty Images A。S。O。/Billy Ceusters Syunsuke FUKUMITSU
Bicycle Club編集部