DeNA・三浦大輔監督、球団史上初の監督で正力賞「選手、コーチ、スタッフ一丸での受賞」 98年佐々木以来2人目
今年のプロ野球の発展に最も貢献した監督や選手に贈られる「正力松太郎賞」の選考委員会が7日、東京都内で開かれ、DeNAを1998年以来26年ぶり3度目の日本一に導いた三浦大輔監督(50)が初受賞した。球団では98年の佐々木主浩投手に次いで2人目の受賞。監督としては初の栄誉となった。セ・リーグ3位から日本一を成し遂げた手腕を評価された。また、「特別賞」はドジャース・大谷翔平投手(30)が2年連続3度目の選出となった。 痛快な下克上で頂に立ったDeNAの指揮官に、新たな勲章が加わった。今年のプロ野球界でただ一人しか手にできない栄誉。正力松太郎賞を受賞した三浦監督は球団を通じ、喜びのコメントを出した。 「大変名誉な賞を受賞することができ、光栄とともに感謝申し上げます。選手、コーチ、スタッフが一丸となり受賞できたと思っています」 選考委員の一人、ジャーナリストの門田隆将氏は他球団から加入した森原、中川颯、佐々木ら救援陣の活躍に触れ、「外から引っ張ってきて、再生工場で全部再生させた。森原さんに『ここにいることが奇跡』と言わしめるぐらいの三浦監督の手腕は正力賞にふさわしい」と評した。 ペナントレースは71勝69敗3分けでセ・リーグ3位だったが、クライマックスシリーズ(CS)で2位の阪神、王者の巨人を立て続けに破り、2017年以来7年ぶりに日本シリーズに駒を進めた。 日本シリーズではパ・リーグを91勝49敗3分けで制したソフトバンクを撃破。貯金の差は40と史上最大差の対決となったが、2連敗からの4連勝で1998年以来26年ぶりの日本一を成し遂げ、その手腕を評価された。 球団ではリーグ優勝も達成した98年に守護神として45セーブを挙げた佐々木に次いで2人目の栄誉。指揮官としては初の選出となり、ベイスターズの歴史にその名を刻んだ。 三浦監督はCSを迎えるにあたり「ミスしても忘れろ」とナインに呼び掛けた。気持ちの切り替えがプレーの出来を左右する短期決戦でプラス思考を意識させ、日本シリーズでも変わらずに指揮を執った。 選手たちは臆せず強敵に挑み、投手陣は第3戦の二回から第6戦の三回まで日本シリーズ新記録となる29イニング連続無失点で応えた。指揮官はここぞで状態を上げた桑原を1番、筒香を打線の中軸に据えるなど、チームが強みとする打力も発揮させた。