星野真里「娘は目の前にいて、大好きって伝えられる。これ以上ほかに何がいる?」難病の娘・ふうかさん(9)と“今”を生きる
星野真里がふうかさんと叶えたい夢は?
――そんななかでも、心がつらくなったり、悲しくなったりしたら、どうやって切り替えますか? 悲しくなる、不安になる…私の場合は、たぶん、見えない未来、将来を少し考えたときに、そんな気持ちに襲われるんですけど、そんなとき、「それは、見えない未来なんだから」と思うようにします。 今、娘は目の前にいて、生きてくれている――。そこにフォーカスすることで、不安はあっという間になくなるというか、「十分幸せだよね。もうこれ以上ほかに何がいる?」と思わされるんです。 この先どうなるかわからないけど、今、生きているし、今大好きって言ってもらえるし、大好きってちゃんと伝えることができる。もうそれで十分だよね、って。 これを言うと、娘は泣くんです。それで、「正直、今死んでもいいよ。今終わってもすごく幸せだと思えるような今を生きているよ」みたいなことを言うんですよ。 ――今後、ふうかさんと叶えたい未来や夢はありますか? 20歳になって一緒にお酒が飲みたいですね。「ママと一緒に飲もうね」なんて言いながら、娘の前でお酒を飲んでいます(笑)。 ――最後に、同じように子どもをケアする親御さんにメッセージをいただけますか? 娘が通っていた療育施設で出会ったたくさんのお母さんたち――それぞれのお子さんの病気や障がいは違っても、こうやって子どもと向き合っている方がいるとわかっただけで、私はすごく支えられましたし、そういうみなさんの前で話をして、ときには涙を流せたことで気持ちを楽にすることができました。 だからといって何が変わるわけではないけれど、自分ひとりで抱えずに、話してみる、話を聞いてみる、そういうふうに人と関わることで、少しでも心を軽くしていただけたらいいな、と思っています。
めざましmedia編集部