星野真里「娘は目の前にいて、大好きって伝えられる。これ以上ほかに何がいる?」難病の娘・ふうかさん(9)と“今”を生きる
星野真里「娘に憧れられたり、尊敬してもらったりできるような人物でいたい」
――ふうかさんには“同志”という意識がありますか? すごくあります。子どもを“育てている”という感覚はまったくなくて、本当に育ててもらっているという気がしています。実際、彼女がいるから発信できることも多いですし、仕事でも踏ん張れるというのがあります。 やはり仕事でも「見てもらいたい家族」がいるのはすごく大きくて、娘ができるまではそれが親だったんですけれど、今はその気持ちよりももっと強く、娘に憧れられたり、尊敬してもらったりできるような人物でいたいと思っていて。それが、仕事をするうえでも自分の大きな原動力になっています。 ――SNSでも娘さんに「成長を見せたい」と綴(つづ)っていましたね。 娘には、自分がダメな人間だということもさらけ出しているんです(笑)。例えば、人見知りで自分から人に話しかけるのが苦手だというのも伝えていますし、精神的に余裕がなくなると、言い方がきつくなってしまうことがあるのも伝えていて。 お互いにできないこと、人より負けていることも、まずは認識して「がんばろうね」と励まし合い、できたら「できたね!」と認め合って。そうやって、一緒に階段を上っていくのを喜べるというのを、娘との生活のおかげで知ることができました。 ――ふうかさんは星野さんのどんなお仕事を楽しみにしていますか? バラエティ番組は見てくれるのですけど、ドラマは、最近エモーショナルな作品が続いていることもあって、私が劇中で泣いているのを見たくないというので、なかなか見てもらえません。 4月に博多でやらせていただいた舞台は娘も楽しめるような作品で、大阪での公演もあったので、そこに来てもらったんですけど、残念ながらあまり体調がよくなくて、控室でモニターで観るという結果になってしまいました。 今後、娘が楽しんでくれるような作品に出ることが、仕事においての目標ですね。 ――星野さんは、現在も連続ドラマ『きみの継ぐ香りは』に出演中。精力的に仕事をしていて、ふうかさんと離れている時間が長くなることもあるかと思いますが、心配になったり、会いたくなったりしませんか? もちろんずっと会いたいのですけれど、私自身すごく好きな仕事をさせていただいていますし、その仕事のおかげで、彼女と遊びに行けたり、おいしいものが食べられたり、何か買ってあげられたりするという、生活に還元されますし、そういう生活があるからこそ仕事もがんばれるし、という好循環になっていると思っています。 私の場合、仕事がなくて彼女と2人きりだったら、たぶんそのほうが大変な状況になるのでは、と想像します。もちろん、仕事をせずに(お世話や介護を)やられている方もいらっしゃって、そういう方は本当にすごいなと尊敬します。 私は主人も含めてサポートしてくれる方がいて、仕事もできる環境をいただけていることが本当にありがたいなと思っています。