スウェーデン国王も敬意を表した…ブラックドレス姿で授賞式に参加した韓江氏
「親愛なる(Dear)韓江(ハン・ガン)! スウェーデン・アカデミーを代表して温かいお祝いを伝えることができ光栄です。国王陛下から賞を受けるために前に出てきてください」 【写真】ノーベル文学賞のメダルと証書を受けている韓江氏 10日(現地時間)午後4時50分、「2024ノーベル賞授賞式」が開かれたスウェーデンのストックホルムコンサートホール。スウェーデン・アカデミー委員のエレン・マッソン氏に呼ばれた韓江氏が席から立ち上がった。 韓江氏は約1500人から熱い拍手を受けながら、カール16世グスタフ国王からメダルと証書を受けた。 韓江氏が受けたメダルは、前面にアルフレッド・ノーベル(1833~1896)の顔が、裏面には韓江氏の名前が刻まれている。メダルは箱に入ったまま渡された。 文学賞受賞者の証書は、他の受賞者のものとは違って羊皮紙で製作されて特別な意味を持つ。 今年の文学賞証書には「スウェーデン・アカデミー」(SVENSKA AKADEMIEN)とアルフレッド・ノーベルの名前の下に韓江氏の英文名が特別な書体の金色で刻まれた。昨年、文学賞を受賞したノルウェーの作家ヨン・フォッセ氏の証書と同じ様式で、挿絵は入らなかった。 同時に、受賞者賞金は1100万クローナ(約1億5000万円)だ。 韓江氏はこの日の授賞式の唯一の女性受賞者で、その衣装にも関心が集中した。 ノーベル賞授賞式で男性は燕尾服、女性はイブニングドレスを着なければならず、伝統衣装も許される。 韓江氏は黒いドレスに黒いポーチを持って授賞式に参加した。普段から飾らず気さくな姿を見せてきた韓氏は、これに先立って記者会見、講演など「ノーベルウィーク」すべての行事でもきれいな黒い服を着た。 ドレスコードが決まっているように、授賞式は精一杯格式を整えて盛大に行われた。単なる授賞の意味を超えて文化行事の意味を持ち、一編のクラシック公演のように作られた。 韓江氏をはじめとする受賞者たちが入場する時はモーツァルトの行進曲が鳴り響き、授賞の間ごとに音楽が流れた。 この日の演奏はヨハンネス・グスタブソンが指揮するストックホルム王立フィルハーモニー管弦楽団が引き受け、スウェーデンのソプラノ、インエラ・ブリンベリが歌った。 授賞式序盤、ノーベル財団のヘルディン理事長の演説が終わると「貴き殿堂よ」(Dich、teure halle)が鳴り響いた。ワーグナーのオペラ『タンホイザー』第2幕で、ヒロインのエリザベートが恋人のタンホイザーの帰還に浮かれて歌う曲だ。 韓江氏がメダルを獲得した直後には、英国の女性オーボエ奏者兼作曲家ルース・ギブス(1921~1999)が作曲した『アムバルワリア』(Ambarvalia)が演奏された。 すべての順番は受賞者を祝い、彼らに敬意を表するために設けられた。受賞者が入場する時は国王が席を立って礼遇した。