畑から[アレ]が生えるってナニ!? 謎多き[千葉工業大学]の[自動車部]
■「千葉工は畑からスターレットが生えてくる」
そんな千葉工自動車部の大きな特徴といえるのが、スターレットターボをダートラ用の試合車として長年使ってきたところ。新規定導入により、本番車の役目は終えていますが、練習車としては現役です。 「今年(2024年)の初めには8台のスターレットがありました。OBの寄贈もあり、今でも新たな車両が入ってくる状態で、直して新人戦で使おうかと考えてます。他校から"スターレット大学"と呼ばれています」(三橋さん)。 スターレット大学(笑)。実は筆者も他校の自動車部から「千葉工さんは畑からスターレットが生えてくる」と聞いたことがあります。インテグラやシビックのタイプRが全盛の時代に、なぜ、スターレットターボを使い続けてきたのでしょうか? 「ホンダ車と比べて安くパーツが入手でき、整備もしやすいからです。ターボ車ですが、VTECのような複雑な機構もないので、不具合が出た際の原因追及もしやすいです」(宮澤さん)。 とっても自動車部らしい理由です。ご多分にもれず、千葉工自動車部も予算の確保には苦労しており、部費を値上げしたほか、ジムカーナ用のインテグラタイプRのドライブシャフトをアメリカから輸入するなど、涙ぐましい努力をしています。 さらにいうと、新たなにダート用の試合車にヴィッツRSを選んだ理由も元から保有しているスターレットの部品がいろいろ使えるなどのメリットがあったからで、合理的かつコスパを重視した活動が千葉工自動車部の真骨頂といえます。
■モチベーションの高さも強み
じゃあ、成績はどうなの?という声が聞こえてきそうですが、ヴィッツRSで初めて出場した今年(2024年)の全関東学生ダートラは見事優勝(新規定・男子の部)。個人でもワンツーを獲得(同)と、最高のスタートをきっています。 スターレット大学という愛称は、いい思い出になっていくと思いますが、新たな時代に向けて変化の途上にあるのが今の千葉工自動車部。今度はどんなニックネームで呼ばれるのか、今から楽しみでなりません。 「千葉工は強いと言われるのが目標でもあるので、すべての大会に全力で挑みます。ハングリー精神を持ち、全日本の総合杯をとりたいですね」(宮澤さん)。 余談ですが、新習志野キャンパスには学生が利用できる工作センターがあり、そこにシリンダーヘッドを持ち込みヘッド面研した猛者がいたとか。 思わず笑ってしまう工業大学ならではのエピソードですが、このモチベーションの高さも千葉工自動車部の特徴です。 全日本学生ジムカーナ(鈴鹿サーキット)、千葉工自動車部は団体18位でした。2025年のさらなる飛躍に期待しています!