森永卓郎が語る「財務省の本当の姿」 日本が重税国家になったのには理由がある
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(1月30日放送)に経済アナリストの森永卓郎が出演。日本の財務省が言っていることの真相について語った。 【写真2枚】女性アナウンサーとの2ショット写真を撮る森永卓郎氏
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。1月29日(月)~2月2日(金)のゲストは経済アナリストの森永卓郎。2日目は、日本が重税国家になった本当の理由について― 黒木)去年(2023年)出版された『ザイム真理教 それは信者8000万人の巨大カルト』には、私の知らないことがたくさん書いてあって、「こういう経済の仕組みになっているのだな」と思いました。 森永)そこに書いたことは、経済の専門家ならほとんどの人が知っている話なのですが、これまで誰も書かなかったのです。 黒木)どちらかと言うと「書けなかった」でしょう? 森永)まあ、そうでしょうね。いままで財務省は、「日本は山のような借金を抱えており、財政赤字もとんでもないことになっている。日本経済を破綻から救うためには、どんどん増税していく以外……具体的に言うと消費税を上げていくこと以外、方法はありません」と言っていたのです。 黒木)『ザイム真理教』のザイムとは、財務省のことですよね。 森永)そうです。いま、国全体で1600兆円ぐらいの借金があります。借金を抱えながら、世界最大の資産を持っているのです。日本は銀行から借金し、そのまま預金しているような状態です。差し引きの借金、本当の借金は500兆円ぐらいしかありません。しかもこの500兆円の借金は、日銀が国債を持っているので、日銀に国債を買ってもらえば元本も返さなくていいし、利払いも実質しなくていい。つまり、いまの日本は世界で唯一、借金ゼロの国なのです。そして財政赤字も、例えば2020年度は約80兆円の赤字を出していました。それでも何の問題もなかったのですが、4月からの2024年度予算で言うと、赤字は8兆円しかないのです。少し税収が上振れするだけでゼロになる。つまり借金はないし、赤字もありません。