F1チャンピオン経験者のフェラーリ移籍はハミルトンが7例目。過去の“優勝請負人”たちのキャリアは明暗分かれる
4.ミハエル・シューマッハー
フェラーリ在籍年:1996年~2006年 フェラーリでの成績:ドライバーズタイトル5回、優勝72回 フェラーリに11シーズン在籍し、5度のタイトルをもたらしたシューマッハーは、跳ね馬で最も成功を収めたドライバーと言えるだろう。ベネトンで2年連続チャンピオン(1994~1995年)を獲得した後、1996年にフェラーリに移籍。名門再建を託された。翌1997年には早くもタイトル争いを展開するも、あと一歩のところで届かないシーズンが続いたが、2000年についに戴冠。フェラーリに21年ぶりのドライバーズタイトルをもたらした。その後はチームと共に一時代を築き、2004年まで5年連続ダブルタイトル獲得という偉業を成し遂げた。
5.フェルナンド・アロンソ
フェラーリ在籍年:2010年~2014年 フェラーリでの成績:ドライバーズタイトル0回、優勝11回 2005年、2006年とルノーと共にワールドチャンピオンに輝き、シューマッハーに引導を渡したアロンソは、2010年にフェラーリに加入した。開幕戦バーレーンGPで優勝を飾るなど幸先の良いスタートを切ったアロンソだったが、当時最強のパッケージだったレッドブル&セバスチャン・ベッテルのコンビに幾度となく阻まれた。2010年、2012年は最終戦までタイトル争いがもつれたが、いずれもベッテルに敗れ、僅差のランキング2位となっている。フェラーリ離脱後、アロンソはマクラーレンで苦しいシーズンを過ごし、2018年を最後に一度はF1から離れたが、2021年に復帰を果たした。
6.セバスチャン・ベッテル
フェラーリ在籍年:2015年~2020年 フェラーリでの成績:ドライバーズタイトル0回、優勝14回 F1における数々の最年少記録を塗り替え、レッドブルでF1史上3人目の4連覇を成し遂げたベッテルは、同郷のスターであるシューマッハーと同じシナリオを描くことを夢見て、2015年にフェラーリに移籍した。フェラーリ1年目で挙げた3勝という記録は、奇しくもシューマッハーが挙げた記録と同数だった。2017年にはメルセデスのルイス・ハミルトンを脅かす存在となるが、終盤のシンガポールGPでの同士討ちや日本GPでのトラブルが響き、戴冠はならず。2018年も前半戦こそ好調だったものの、母国ドイツGPでの自滅を機にハミルトンに流れを奪われてしまった。 2019年には新鋭シャルル・ルクレールがチームに加入し、いきなり速さを見せたため、チーム内での立場も微妙なものとなってしまった。そして2020年シーズンを最後にフェラーリを離脱。アストンマーティンに移籍して2022年にF1キャリアを終えた。
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