楢崎智亜が予選10位でまさかの敗退 傷心「大失敗しました」 リードで高度のばせず悪夢の序盤落下 ボルダー2位から暗転 妻・啓代さん思わず顔覆う
「パリ五輪・スポーツクライミング男子複合・予選」(7日、ルブルジェ・スポーツクライミング会場) 【写真】離れた手 落下する楢崎智亜 まさかの表情で宙に浮く リードが行われ、楢崎智亜(28)は高度を伸ばすことができず落下。リードは14位の12・1点にとどまり、合計66・5点の10位で上位8人の残れず、決勝進出を逃した。 ボルダーで2位だった楢崎だったが、課題のリードだったとはいえ、まさかの展開。観戦した妻で、東京五輪銅メダリストの野口啓代さんも思わず顔を覆った。 「正直体の感覚はよかった。まったく点が稼げず、大失敗しました。オブザベの段階だと楽しみな印象だったが…。冷静にいけていたが、ちょっとだいぶ失敗しちゃいましたね」と振り返り「本当に、色んなことやってきて、今回こそはという気持ちでやってきた。すごく残念です」と、ショックを隠せなかった。 東京五輪から2大会連続出場の大舞台で、初のメダルを目指して臨んだ。東京五輪は4位に終わり「これは夢じゃないかな」と現実を受け止められなかったという。 23年は序盤から調子が上がらず苦しんだが、世界選手権の複合で銅メダルに輝きパリ五輪の出場権を獲得。パリ五輪の目標を「次こそ金メダルを取りたい」とし、東京へのリベンジの思いを胸に、パリ五輪へ臨んでいた。 ◆楢崎智亜(ならさき・ともあ)1996年6月22日、栃木県宇都宮市出身。小学5年で競技を始めた。宇都宮北高に進学。高い身体能力を生かし、16年、19年にはボルダーでW杯年間総合と世界選手権を制した。東京五輪は4位。妻はスポーツクライミングで東京五輪複合銅メダリストの野口啓代さん。170センチ。