“変わらぬおいしさ”を届けるために KFCが「カスタマーハラスメントに対する方針」を策定
“おいしさ”を創造し提供することで、人々の豊かで幸せな生活にすると同時に、そのために働く人々も幸せにしたい――。日本ケンタッキー・フライド・チキン(横浜市、以下KFC)は、従業員と客双方の人権が互いに尊重され、安心で快適な職場環境を確保するため、「カスタマーハラスメントに対する方針」を策定したことを発表した。 「おいしさ、しあわせ創造」を企業理念に、食の「安全・安心」を通じ、人々の健康づくりに寄与し社会に貢献することを目指しているKFC。一方で、KFC店舗利用者の一部から、従業員に対する「カスタマーハラスメント」に該当する迷惑行為を見受けることがあり、KFCで働く仲間たちの心身の健康と安全を損なう恐れがあるとして、「カスタマーハラスメントに対する方針」を策定した。 「カスタマーハラスメント」について、「お客さま等からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、その当該手段・態様により、従業員の就業環境、または他のお客さまがKFCの店舗を利用する環境を害するもの」と定義。 具体例として、以下を挙げている(例示であり、これらに限定されない)。 ①一定時間を超える長時間の拘束、居座り、長時間の電話など ②頻繁に来店し、その度にクレームを行う、度重なる電話など ③大声での恫喝、罵声、暴言や店内で大きな声をあげて秩序を乱すなど ④自らの要求を繰り返し、通らない場合や言葉尻を捉える、揚げ足取りなど ⑤物を壊す、お前、馬鹿野郎といった発言や脅迫的な言動による脅しなど ⑥優位な立場にいることを利用した暴言、特別扱いの要求など ⑦インターネット上への投稿など(従業員への誹謗中傷や氏名などの公開) ⑧言いがかりによる金銭要求、購入代金を超えた過剰な要求など ⑨従業員へのつきまとい、わいせつ行為や盗撮など ⑩事務所(敷地内)への不法侵入、正当な理由のない業務スペースへの立ち入りなど ⑪その他、他のお客さまへの迷惑行為を含めた、上記に準じる行為 従業員の心身の健康と安全を守ることでより良いサービスを提供していくため、上記のようなカスタマーハラスメントに該当する行為に対しては、組織的に対処すること、さらに、悪質と判断される行為を認めた場合は、警察と弁護士に相談の上、厳正に対処するとしている。 カスタマーハラスメントに対する企業姿勢を明確化するために、対応マニュアルの作成とそれに沿った従業員研修の実施、店舗への対応方針ポスターの掲示などを実施。従業員への周知・啓発も図っていくという。 創業者カーネル・サンダースから受け継いだ、“変わらぬおいしさ”を届けるために従業員たちが安心して働けるように、おいしさを求めて訪れる人たちに気持ちよく店舗を利用してもらうために、同社は、今回の方針への理解と協力を呼び掛けている。