国学院大・平林清澄に羨望のまなざし? 原監督「キャラ的には青学」駒大・藤田監督「私も勧誘に行った」
全日本大学駅伝(3日)の監督会見が2日、名古屋市内で行われた。今年の出雲駅伝を制した国学院大の前田康弘監督は「バランスよく、すきのないオーダーが組めた」と自信をのぞかせ、「初の日本一にチャレンジするつもりで名古屋に乗り込んでます。順調に来ていますから、しっかり結果で証明したい」と意気込んだ。 注目は補欠に登録されたエース・平林清澄(4年)。2月の大阪マラソンで初優勝を果たし、10月の出雲駅伝では最終6区で篠原倖太朗主将との一騎打ちを制し、優勝に貢献した。平林は「後半区間に投入することになる。(補欠)3枚替えをする予定にしている」と明言。「チームオーダーを見ながら平林をどっちに置くかを考えていました。(今は)もう決まってます」と笑って話した。 仮にアンカーに配置された場合、大エースとの勝負を各校の監督はどう見るのか。今年の箱根駅伝を制した青学大の原晋監督は「強いですからね。(貯金は)2分でも3分でもあったらこの上ない喜び。やはり1分はほしいですかね。1分あれば安心してスタートできるかなと思います。逆転はできません。勝っていることが条件ですね」と厳しく分析。一方、5連覇を狙う駒大の藤田敦史監督は「私どもは(アンカーに)山川拓馬がエントリーしている。平林君がでてきても勝つ自信は十分にあります。同着であれば勝てるんではないかと踏んでいます」と勝負できると見込んだ。 これを受け、駒大が母校でもある前田監督は「藤田監督は平林の評価が低いなと感じました」と笑って突っ込んだ。藤田監督は「決して平林君を低い評価しているわけではなくて、私も勧誘に行ったんですよ。高校時代。でも前田監督のところに行ってしまったので非常に残念だった」と苦笑いでまさかのエピソードを披露。「本当に強い選手だと思います、平林くんは。ただ、私どもの選手も篠原も山川もそうですし、全幅の信頼を寄せているのであまり負けるという意識は指揮官として持ちたくない。平林君強いですが、そこに彼らチャレンジすると思うので楽しみに見て頂ければ」と話した。 これを隣で聞いていた原晋監督も「平林君、キャラ的には青山学院大学だと思うんですよね。うちに来てくれたら本当に良かったのになあ」と笑わせた。勧誘の殺し文句があったのか、と話題になると、前田監督は「『初優勝しようよ』、ですね。(他大学は)何度も勝ってますんで」と笑った。