スイスの村に斜面崩落の危機 90人の住民に半年の避難命令
ブリエンツ、スイス、11月14日 (AP) ― スイス中央部の小さな村では、頭上にそびえるアルプスの斜面が崩落する恐れがあるとして、当局が週末を期限とする避難命令を出したため、村に住む家族は11月13日、どこも荷造りに追われていた。 ブリエンツの東側を担当する当局は12日の声明で、地質学および自然災害の専門家と潜在的な危険性を分析し、10日の午後1時までに予防的避難を勧告したと発表した。 ブリエンツを管轄するアルブラ町危機管理委員会のメンバーによると、人口90人の村の住民は迅速に準備を進めているという。 同様の避難は1年半前にも行われた。 当局は、パソコン、防寒着、学校用品、仕事用品など必要なものを最長6カ月分、町の外に持ち出すよう村の住民に助言したという。 スイス南東部のイタリア語圏とドイツ語圏の中間に位置するこの村では、すでに住民の約4分の3が一時的な宿泊先を手配しており、友人や家族の家に滞在している人もいるという。 主な脅威は、すでに山腹に散乱している岩石であり、それ以上大きな岩石の破壊ではないといわれている。 制御された爆破で岩盤崩落を誘発し、リスクを軽減する可能性は、300トンの爆薬が必要であること、発破作業員に危険を伴うこと、さらに、爆発が近隣の山に影響を及ぼす可能性があることなどの理由で否定された。 (日本語翻訳・編集 アフロ)