日経平均一時500円超高、輸出中心上昇-米大統領選や時間延長は警戒
(ブルームバーグ): 5日の東京株式相場は日経平均株価が反発し、上げ幅は一時500円を超えた。日本の連休期間中の米国株市場が底堅く、円相場も落ち着いて推移し、買い安心感につながっている。前週末に大きく下げた電機や機械など輸出関連株、非鉄金属など素材株のほか、証券株中心に見直し買いが入った。
一方、ハリス副大統領とトランプ前大統領が接戦を演じる米大統領選挙の結果を見極めたいとの姿勢に加え、きょうから東京証券取引所は取引時間を午後3時30分まで30分延長するため、相場変動への不透明感は売買代金の減少につながった。東証プライム市場の午前終了時の売買代金は1兆8840億円と、前週末同時点に比べ16%少ない。
TOPIXを構成する2128銘柄中、上昇は1228、下落は780。売買代金上位ではディスコやTDK、信越化学工業、村田製作所が高く、好決算が評価された住友電気工業や野村ホールディングスは大幅高。半面、三菱商事やリクルートホールディングスは安い。きょう発表する7-9月期利益の減少が予想されている任天堂も軟調。
T&Dアセットマネジメントの酒井祐輔シニア・トレーダーは、きょうの上昇は前週末に下落した自律反発が主因だと指摘。その上で、米大統領選の結果が出る前に株価はそれほど上昇するとは思っていないと述べた。
野村アセットマネジメントの石黒英之チーフ・ストラテジストも、日本の連休期間中の米国株は2営業日を通せば底堅く、前週末に大きく下げた反動の買いが輸出関連株などに入っているが、「米大統領選の結果が出るまで時間がかかる可能性があり、今週は薄商いの中で株価が上下とも荒くなるかもしれない」とみている。
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Alice French, Toshiro Hasegawa