【シリア代表】クーペル監督「私も終焉」アジア予選突破の可能性わずかに残すも思い込みで退任明言
<W杯アジア2次予選:日本5-0シリア>◇11日◇B組◇最終節◇Eピース 既に首位通過を決めている日本(FIFAランキング18位)が、史上初の無失点&全勝で2次予選を完全通過した。惨敗したシリア代表は、この時点で2次予選敗退が濃厚となった。 シリアを率いるアルゼンチン人のエクトル・クーペル監督は5失点の大敗に「日本は我々のチームに大きな打撃を与えた。今日の戦略がうまくいかなかったことが敗因。日本に対してプレスをかけてボールを奪うことを狙っていたが、突破され、そのたびにチャンスをつくられた」と完敗を認めた。 シリアは、勝たなければ最終予選に自力で進出できない状況だった。この後、北朝鮮がミャンマーに引き分け以上で2次予選敗退が決まるため、北朝鮮がこけるのを待つしかなかった。 そのため、開始からリスクを負って前からプレスをかけ、カウンターを狙ったが、返り討ちに遭った。指揮官は「この責任は準備を進めてきた私にある。事前にレベルは分かっていた。選手は勝利のために全力を尽くしてくれたが、全く日本には及ばなかった」と、アジアの中での日本の強さと、責任を背負い込んだ。 シリア代表監督に就任して1年半。最終予選の道はほぼ絶たれた。勝ち点は「7」で、この後に試合がある北朝鮮の「6」を日本戦終了時点では上回っていたが、ミャンマーが勝つ可能性はないと踏んでいるのだろう。もう決めつけて白旗を揚げた。 「W杯に向けたプロセスが終わりを告げ、私にとっても終焉(しゅうえん)。この先のアジア予選を戦いたかったが、かなわなかった。シリアの皆さんには感謝している。目標は達成できなかったが、感謝を伝えたい」と退任を明言した。