前日計量をともに一発パスした（左から）辰吉寿以輝、チャイワット（カメラ・田村　龍一）

◆プロボクシング▽スーパーバンタム級（５５・３キロ以下）８回戦　辰吉寿以輝―チャイワット・ブアトクラトック（１８日・エディオンアリーナ大阪第２競技場） 　元ＷＢＣ世界バンタム級王者・辰吉丈一郎（５４）の次男で、日本スーパーバンタム級１２位の辰吉寿以輝（２７）＝大阪帝拳＝が１７日、プロ１７戦目の前日計量を一発パスした。リミットから３００グラムアンダーの５５・０キロ。対戦相手でプロ５０戦のサウスポー、チャイワット・ブアトクラトック（３２）＝タイ＝も５５・１キロで一発クリアした。 　プロ２度目の対サウスポーとなる寿以輝は計量後、「（調整は）バッチリ、１００％。左相手でも、いけるというところを見せます」ときっぱり。前回、２０２０年１１月の今村和寛（本田フィットネス）戦は２回負傷ドロー。今回は東京への出稽古を含め、対左のスパーリングを約７０ラウンドこなしており「勝つ事が一番大事。もちろんＫＯで」と誓った。大阪帝拳・吉井寛会長は「勝ち残って、王者たちにアピールしないと」と寿以輝の勝ち方次第で、次戦での地域タイトル挑戦の交渉に入るプランももっている。 　父・丈一郎の５４回目の誕生日だった今月１５日、寿以輝は実家の父に電話し「おめでとう」、「ありがとう」と短い父子のやり取りのみで、試合の話はしなかったという。リング上でのＫＯ劇をもって、父への“プレゼント”とする。 　通算成績は寿以輝が１５勝（１０ＫＯ）１分け、チャイワットが４１勝（２７ＫＯ）９敗。