モグライダーともしげが知らなかった、芝大輔に訪れていたコロナ禍での岐路「店長をやらないか、と誘われて、悩みました」
現在配信中の、いまだかつてないバラエティ番組『鬼のドッキリで涙』(DMM TV)で、地獄のようなドッキリに見舞われるモグライダーの芝大輔さんとともしげさん。これまでふたりは、幾度となくコンビ解散を経験し、唯一無二の相方にめぐりあった。長い地下を経験し、2022年にブレイクタレントランキングで1位にランクインしてから、多方面で勢いを増し続けるふたりの、THE CHANGEとは。【第4回/全5回】 ■【画像】モグライダーともしげがXに投稿した「M-1グランプリ2024」2回戦突破! 2009年初頭に結成し、ライブシーンでその名を轟かせた一方、2021年に『Mー1グランプリ』で決勝進出するまでは「時間がかかった」と話すモグライダーの芝大輔さん(41)とともしげさん(42)。特に危機的状況に陥ったのは、2020年から2021年にかけてのコロナ禍だった。仕事も、精力的に出演していたライブもなくなり、その間に第7世代が勢力を増し、「完全に行くところがなくなった」(芝さん)と振り返る。 ともしげさん(以下、ともしげ)「僕は当時カラオケやでバイトをしていて、バイト先からも“来ないでくれ”と言われて、家にいるしかなくて」 芝大輔さん(以下、芝)「僕は子どもが生まれたばかりだったので、"これはヤバいかもなー”という感じでした」 ともしげ「本当になにもやることがないから、芝くんと公園で日中ちょっとだけ会って話すというのを何回かやっていましたね」 ーー公園で? ともしげ「お金もないし。店に長居できるような時期じゃなかったし」 芝「誰も外に出ていない時期だったので」
このままいったらヤバい、ということは自覚していた
ーーどんなことを話したのでしょう。 芝「本当になんでもないことです。昨日観たテレビの話とか。これから世の中がどうなっていくのかわからなかったし、お笑いの仕事がどうなるのか……僕らもフェードアウトしていくのかもしれないし、“そうなったらたぶん俺らみたいな人間は社会では生きていけないかもね”みたいな話をしたり」 ともしげ「構成作家の松原秀さんという人が、芝くんが礼服を借りたけど返さなかったことについて“そういうことはひとつずつしっかりしなきゃダメだよ”と芝くんに言ってくれたらしくて。芸人は“おもしろければいい”というのはもちろんあるけど、これを機にしっかりしなきゃいけないのかもな、と思いました」 芝「結局、売れない理由も“売れちゃいけない人間だから、売れていないのでは。このまま売れても、常識もないし、お茶の間に受け入れられる体じゃないだろう”と」 ともしげ「そういう話をして、“ちゃんとしなきゃな”となったんですよ」 ーー芝さんが「ちゃんとしていない」側とは意外です。 芝「たしかに僕はライブをやっていたときから司会ばかりやらせてもらっていたからか、"ちゃんとしている”と思う人もいるんですけど、社会に出たらバイトも勤まらないし。30代後半だし、もうちょっとちゃんと年相応に社会人をやっていないと、このままいったらヤバい、ということは自覚していました」 このとき、ともしげさんが結婚を決意したことは、大きな転機のひとつだったという。 ともしげ「付き合っている人がいて、結婚を見据えて同棲を始めて。そういうことにちゃんと向き合って、がんばろうかなと思って。アマゾンで指輪を買いました」 ーー塞ぎ込んでもおかしくないような時期に、それぞれ生活を顧みて、おふたりの関係も良好だったんですね。 芝「幸か不幸か、という感じですけどね。やっぱりしんどかったですから。唯一この時間を有意義にできるとしたら、『Mー1』が開催されるかどうかもわからなかったけど、あると想定して、"ちゃんとネタやってみるか”とネタを作ったりもしていました」 ともしげ「やっぱり、お笑いでおもしろいことをやっていれば確かにイケるのかな、というのは、錦鯉さんとか頑張っているのを道しるべにしたりしていました。結局たぶんほかの仕事はできないし、できるところまでやろう、と。お笑いで行くしかなかったんです。もうおじさんだし、ほかのことは全部捨てて、とりあえず行くしかなかった」