中3男女殺傷「悔しい」「なぜ」 安堵と憤り、地域で交錯
北九州市小倉南区のファストフード店で中学3年の男女が殺傷された事件で、発生から5日となった19日、容疑者として逮捕されたのは近くに住む男だった。被害者との関係や動機は不透明なまま。「一体なぜ」「悔しい」。地域住民は安堵しつつも、憤りや疑問を募らせた。 小学3年の娘2人を持ち、3年前まで現場となったマクドナルド322徳力店近くの団地に住んでいたという女性パート従業員(36)は、娘を連れて店舗によく行ったと振り返り、「子を持つ親として絶対に許せない」と憤った。 「逮捕のニュースを聞き、安心した半面、悔しい」。涙を浮かべながら花束やお菓子などを店舗前に手向け、手を合わせた。 「犯人だとしたら、何の面識もない人間をなぜ刺したのか聞きたい」。自宅で容疑者逮捕のニュースを知ったという同区在住の会社員(49)は話した。 現場付近の通行人(88)は「捕まって安心した」と語った。 事件後、市立の小中高などでは19日までに延べ1万人近くが登校を見合わせたことを受け、市は19日朝から職員が千人規模で子どもたちの登校を見守った。