街中練り歩く3トンの「龍神」 4年に1度の降雨祈願「脚折雨乞」 コロナ禍経て8年ぶり開催 厳しい暑さなどの影響で池5周のところ2周に短縮も
埼玉県鶴ケ島市脚折地区で4日、4年に1度の降雨祈願の行事「脚折(すねおり)雨乞」(国選択無形民俗文化財)が行われた。長さ約36メートル、重さ約3トンの「龍神」が住民ら約320人に担がれて地区を練り歩き、訪れた約2万5千人が豪壮な姿を見守った。コロナ禍を経て8年ぶりの開催となった。 練り歩く「龍神」や池に入る様子も【動画あり】
龍神は竹と麦わらを使い、地区の住民によって制作された。江戸時代から続いてきた行事だが、農家の減少などから1964年に一時中断。地域の一体感の醸成などを目的に76年、復活した。 4日には龍神が白鬚神社を出発し、雷電池(かんだちがいけ)までの約2キロを練り歩いた。池では担ぎ手が水に入り、巨大な龍神の体を総がかりでくねらせて回り、「雨降れたんじゃく、ここに懸かれ黒雲」と声を上げた。 厳しい暑さなどの影響から本来は池を5周するところを2周に短縮した。脚折雨乞行事保存会の横沢運治会長(79)は「暑さの中で頑張ってくれた」とたたえた。