久々の公式戦となった桃田賢斗が貫禄の勝利。衰えぬプレーで観客を魅了した

11月2日に国内最高峰のトップリーグ戦である「S/Jリーグ2024」が開幕した。S/Jリーグは、男女各12チームを2つのブロック（S＆J）に分けて実施。開幕戦は、埼玉県と山口県の2会場に分かれて行なわれている。ここでは、サイデン化学アリーナで開催された、さいたま大会の男子ダイジェストをお伝えする。 【ダイジェスト】 さいたま大会には、男子Sブロックの6チームが参集。東海興業が、ディフェンディング・チャンピオンのジェイテクトに競り勝ったほか、NTT東日本と日立情報通信エンジニアリングが白星スタートを切った。 この日、最初に勝利を決めたのはNTT東日本だった。第1ダブルスの山下恭平／緑川大輝は、大同特殊鋼の大関修平／農口拓弥にファイナルゲームまで苦しめられたが、18本でフィニッシュ。シングルスには桃田賢斗が登場し、11本、12本で快勝した。「ひさしぶりの大会で、緊張してミスもありましたが、楽しくプレーできた。動きもよかったと思います」と笑顔を見せた。 そして第2ダブルスには、桃田が「内定の後輩たちに、いい流れで試合を託せた」という、中静悠斗（ふたば未来学園高）／三浦大地（埼玉栄高）が登場。伸び伸びとしたパフォーマンスで、超高校級の実力と存在感を示した。「気負わず、自分たちのプレーを出せた」と中静。三浦は「しっかり声を出してプレーしていくうちに、緊張が解けました」と振り返った。

1－1でまわってきた第2ダブルスは、東海興業の大滝（左）／江藤が勝利。ねばり強い戦いで前回王者から白星をつかみとった

続いて勝利を収めたのは、日立情報通信エンジニアリング。安定感抜群の大将ペア、霜上雄一／野村拓海が8本、11本の圧勝でチームを勢いづけると、シングルスの野田統馬が、ねばり強く戦ってファイナル勝利。第2ダブルスは松居圭一郎／玉手勝輝がストレートで勝利し、金沢学院クラブを3-0で退けた。 そして、この日もっとも大きなインパクトをもたらしたのは、東海興業だった。2連覇をめざすジェイテクトに勝利。第1ダブルスの長峰善／寺島颯大が、相澤桃李／佐野大輔に対し、第2ゲームとファイナルゲームの計7本のマッチポイントを逃れて劇的な勝利を収めると、1－1で回ってきた大滝聖矢／江藤佑太が、9－21、21－15、22－20で逆転勝ち。小林瑛二郎監督は、「厳しい戦いを覚悟してきましたが、リードしてもリードされても、それぞれの力を出しきってくれました」と、たくましいプレーを遂行した選手たちを讃えた。