『インサイド・ヘッド2』の思春期がリアルな理由…ティーンの女子軍団がアドバイザーを務めていた
どんなシビアな意見が出るのか、ティーンの女の子軍団の評価を聞くのはドキドキしそうなものだが、マン監督は全然緊張しなかったとのこと。「最初は少ししたかもしれないけど、彼女たちはすごくラブリーなグループなんだ。自分たちの仕事をとても真剣に捉えてくれて、ものすごく助けになってくれた」。プロデューサーのニールセンも「彼女たちは本当に助けになろうとしてくれた。僕たちがちゃんと意見を聞くと信じていたし、自分の意見を共有することに尻込みしたりしなかった」とその貢献に感謝していた。
“ライリーのクルー”はセリフが若者のものとして不自然じゃないかもチェックしてくれたといい、マン監督は「僕たちが使っていた言葉のいくつかは、アップデートしないといけないことがわかったよ。脚本家を含め、僕たちがティーンだったのは随分前だから」と笑う。その一方で、時代を超える作品にするために、現代的にし過ぎないことも重要だった。「ティーンの主人公だとそうするのは難しいんだけどね。今の時代にあまりに限定的な内容にしてしまうと、トレンドの移り変わりは激しくてすぐに古臭くなってしまうから」
また、“ライリーのクルー”の意見で意外だったのは、彼女たちがライリーとアイスホッケーの関わりに強く共感していたことだったそう。マン監督は「バレーボール、サッカー、体操など、彼女たちの多くが実際にスポーツをしていたんだ。彼女たちは自分たちの経験を通して、ライリーの経験を語っていた。“ただ好きでスポーツをやる”のと“何かを成し遂げるためにスポーツをやる”ことの違いだ。それは僕たちが、ライリーに経験してほしかった部分でもある。彼女たちの多くが、このスポーツの部分に反応していた。最初はそのスポーツが好きで始めるけれど、ある段階でとても競争的になって楽しさを失ってしまう。映画のラスト付近での出来事に彼女たちがすごく反応していたことは、結構驚きだった」と振り返っていた。(編集部・市川遥) 映画『インサイド・ヘッド2』は公開中