『アストロ ボット レスキューミッション』が発売された日。VR視点を得て、新たな可能性を見出した王道かつ傑作の3Dプラットフォームアクション.【今日は何の日?】
現在人気急上昇中のアストロが活躍するVR作品 いまから6年前の2018年(平成30年)10月4日は、プレイステーションVR(PS VR)専用ソフト『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』(アストロ ボット レスキューミッション)が発売された日。 【記事の画像(8枚)を見る】 『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』は、ソニー・インタラクティブエンタテインメントから発売された3Dアクションゲーム。プレイステーションVRの性能を紹介するフリーソフト『THE PLAYROOM VR』に収録されていた“ROBOT RESCUE”を下敷きに制作されたタイトルだ。 VR用アクションゲームとして世界で非常に高い評価を得ており、日本でも大いに注目されていたので覚えている人も多いだろう。 プレイステーション4(PS4)用の『THE PLAYROOM』で初登場し、前述の『THE PLAYROOM VR』を経て、本作で「ASTRO(アストロ)」の名前をもらった主人公のロボットは、プレイステーション5(PS5)にプリインストールされていた『ASTRO's PLAYROOM』や、2024年9月6日に発売されたばかりの続編『アストロボット』でも大いに活躍しているので、むしろこっちの作品で知ったという人もたくさんいるかもしれない。 本作の目的は『レスキューミッション』というタイトルからも察せられる通り、仲間“ボット”の救出。主人公のアストロとプレイヤーがふたりひと組となり、プレイヤーはサポート的な立ち回りをしながら協力してステージクリアーを目指していく。 顔を向けると笑顔で手を振り返してくれるなど、VR視点で見るアストロやボットたちの仕草も非常にキュートで魅力的。救助対象のボットがさまざまな格好で助けを待っている姿も愛らしくておもしろかった印象。 プレイヤーの大きな役割のひとつとしてカメラの操作がある。VRゲームなのでプレイヤーの視点がそのままカメラ操作になっていて、首を振るなど実際に身体を動かすことで視点変更を行う寸法だ。 ステージを先に進むための仕掛けが物陰に隠れている場合が多いので、プレイヤーは穴の奥を覗き込んだり、実際に立ち上がって上から見たり。身体を前に屈めて横を向き、柱の裏側を確認したりしながら隠された物を見つけ出さなければならない。 カメラ操作によって何らかの発見をする謎解きは通常のゲームでもよくあることだが、VR視点ゆえに臨場感が半端ではないのだ。自分の視点とそのまま連動していることもあって、カメラ操作というより実際に見ている感覚そのもの。このドキドキはVRゲームならではのものなので、とくに感動を覚えた人が多ったのでは? 敵の中にはアストロではなくプレイヤーを攻撃してきてジャマをするやつらも存在し、首を動かして避けないとインクで視界を塞がれるなんてこともあった。 また、コントローラーそのものを傾けたり、鍵代わりにして穴にはめ込んだりするなど、デュアルショックの各種センサーを用いたギミックの数々も楽しい要素のひとつ。 ときには花を咲かすための放水に使ったり、手裏剣や円盤を発射する装置代わりになったり、あるいはフックを射出して引っ張ったりと、じつに多彩な用途があっておもしろかった。 『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』は間違いなく傑作だが、プレイステーションVR専用ソフトというところでハードルが高い。いまからシリーズ作に触れるのであれば、PS5用の最新作『アストロボット』も選択肢のひとつになるだろう。また、手始めにPS5にプリインストールされている『ASTRO's PLAYROOM』を体験してみるのもアリ。