米からの“逆輸入戦士”日本ハム・加藤豪将、現役引退を電撃表明 NPB1年目昨季ブレイクも今季は出場28試合だけ
日本ハム・加藤豪将内野手(30)が3日、今季限りでの現役引退を電撃表明した。米国からやってきた逆輸入戦士はNPBでの2年間を振り返り「応援し支えてくれたファンの皆さん、ありがとうございました。ここまで来られたのは家族やチームメート、監督、コーチ、球団の方々、ファンの皆さんのおかげです」と球団を通じてコメントした。 新庄監督が「即戦力」と獲得を熱望し、22年ドラフト3位で入団した。昨年5月には日米初アーチから2打席連発。6月にはデビューから10試合連続安打を記録し、73年ぶりにNPB新人記録(2リーグ制以降)に並んだ。ボスも思わず「担当スカウトは誰?」と自賛するほどのセンセーショナルな1年目だった。 今季は新戦力の台頭によって28試合と出場機会が激減。レイエスのDH起用や水野の急成長で内野の争いが激化した。4月下旬からは14試合、30打席連続無安打と不振に陥り、終盤は守備でも精彩を欠いた。10月21日には自身のSNSで「今年はつらい時期が多くありました。しっかりと考え、後悔のない選択をしていきたいと思います」とつづっていた。 今後米に戻る選択肢も持つ 向上心にあふれ、学ぶべき点があれば「中学生の練習」だろうとメモに残す努力家。チームの外国人選手が日曜日のホームゲームの度に報道陣へ「ミスタードーナツ」を差し入れるようになったのも、昨年加藤豪が始めたのがきっかけだった。今後は未定だが、米国へ戻る選択肢も視野に入れているという。「これからも新しい挑戦を続け、これまでの経験と感謝の気持ちを胸に前に進んでいきます」。日米8チームを渡り歩いた苦労人が、12年間の現役生活に幕を下ろす。 ◆加藤 豪将(かとう・ごうすけ)1994年10月8日、米カリフォルニア州生まれ。30歳。3歳で日本に移るも約2年で再渡米。13年ドラフト2巡目(全体66位)でヤンキースに指名。マーリンズ、パドレスを経て22年はブルージェイズとメッツ。メジャーでは8試合で7打数1安打。マイナーは通算844試合で55本塁打、318打点、打率2割5分4厘。185センチ、88キロ。右投左打。
報知新聞社