公債依存度24.8%に低下、歳出は過去最大115兆円 25年度予算案を閣議決定
Takaya Yamaguchi [東京 27日 ロイター] - 政府は27日、2025年度一般会計予算案を閣議決定した。歳出総額は115兆5415億円と過去最大を更新した。一方、景気回復に伴う税収増も見込まれ、公債依存度は24.8%に低下。1998年度以来の水準に改善する見込みだ。 歳出総額が過去最大となるのは2年ぶり。前年度当初からは2兆9698億円の増額となる。 社会保障費を含む一般歳出のほか、地方交付税交付金への歳出を積み増す。賃上げと投資がけん引する成長型経済へ移行するための予算と位置付け、先行きのデフレ脱却を視野に入れる。 日銀の追加利上げに伴う金利先高観を反映して国債費も膨らむ。次年度当初案では過去最大となる28兆2179億円を計上。国債利払い費の算出根拠となる長期金利の想定は2.0%と、前年から0.1%ポイント引き上げた。 一方、歳入では、税収を78兆4400億円と見込んだ。好調な企業業績などを受けて前年当初から8兆8320億円増える。8兆円を超える税外収入も見込み、差額を補う新規国債発行額は28兆6490億円に抑制する。 国債発行額は2008年度当初(25兆3480億円)以来の低水準で、経済成長と同時に、財政健全化に配慮する姿も示す。 25年度に国・地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)を黒字化させる財政目標を巡り、加藤勝信財務相は「(黒字化を)目指す姿勢に変更はない」と報道陣に語った。