ゼレンスキー大統領が「北朝鮮軍の一個大隊が全滅」と発表 訓練不足の北朝鮮兵は銃を乱射して同士討ち…ロシア兵捕虜も「正気の人間ではない」と証言
想像以上に弱かった北朝鮮軍
「北朝鮮の政治体制では、現場の意見で上層部が動くとは考えられません。場合によっては金正恩(キム・ジョンウン)氏を批判したと受け止められるでしょう。以前から韓国軍、米軍、そして自衛隊は『北朝鮮軍は、それほど強くない』と分析してきました。しかしウクライナ軍との戦闘で相当な戦死者が出たことから、『これほど弱いとは思わなかった』と驚いているかもしれません。ただ、もともと北朝鮮軍は正規軍による大規模な戦争は不可能だと諦めており、特殊部隊によるゲリラ戦を基本戦略に据えています。特殊部隊による原発攻撃など、日韓両国にとって北朝鮮軍が依然として脅威であることは変わりません」(同・軍事ジャーナリスト) その一方で、北朝鮮の国内世論に疑問を持つ人もいるだろう。どれほど独裁・恐怖政治を敷いても、子供が戦死したという連絡は届き、両親は嘆き悲しむはずだ。 「国を守るための自衛戦争ならまだしも、北朝鮮の国民にとってロシアやウクライナは無関係な外国です。両国の戦争に巻き込まれて大切な身内が死亡したとなれば、悲しみが怒りに転化してもおかしくありません。北朝鮮兵の戦死者が増えれば増えるほど、北朝鮮国内で“反・金正恩”の世論が秘かに広がっていくことはないのか、今年2025年の注目ポイントだと思います」(同・軍事ジャーナリスト) 関連記事【ロシア派遣の「北朝鮮兵」が味方を“誤射”も専門家は「当然の結果」…言葉の壁だけではない共同戦線を崩壊させる「3つの重大要素」とは】では、前線に派遣された北朝鮮軍の惨憺たる現状について指摘する。 註:ウクライナ、ロシア西部クルスク州で新たな攻撃開始(ロイター通信日本語電子版:1月6日) デイリー新潮編集部
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