【毎日書評】自分の意見を「正しく伝えたい」なら、「相手が知りたいこと」に変換してみる
自分がいいたいことを、相手が知りたいことに変換する
伝える際に大切なのは、「自分がいいたいこと」を「相手がいま知りたいこと」に変換すること。そのためには。次の3つの方法を考えるべきだと著者はいいます。 1:変化(AがBになる) 2:ギャップ(〇〇ではなく、□□) 3:ワクワク(気分が上がるスイッチを押す) (187ページより) それぞれを確認してみましょう。 1:変化(AがBになる) 相手が知りたいことは、「自分にとってどういいのか」「それで自分がどうなるか」。そして変化は必ず、「相手が求めている変化」であるべき。 つまりAの「ビフォー」の段階では、相手が困っていること、悩んでいること、葛藤していること、不安なことなどを具体的に伝えることが大切。そしてBの「アフター」で、「相手がどうしても手に入れたい未来のイメージ」を伝えることが重要だというわけです。 2:ギャップ(〇〇ではなく、□□) 企画をつくるときも、商品・サービスのコンセプトをつくるときも、既存のものやよくあるものと「なにが違うのか」を的確に伝えることが必要不可欠。著者によれば、そのときのフレームワークが「〇〇ではなく、□□」なのだそうです。 以前ラジオで、ある高級な干し柿について「柿というより、和菓子を食べるようにお召し上がりください」と紹介されていて、グッと心を掴まれました。 和菓子という言葉だけで、質が高そうなことも、しつこくない甘さも、しっとり感も、見た目の美しさも、一瞬でイメージが伝わります。 「干し柿の概念が変わる!」とか「こんな干し柿はじめて」などの伝え方では、具体的なイメージが何も伝わりません。(189ページより) 自分の主張を強めるために、逆のことを前半に持ってきて対比させるということ。 3:ワクワク(気分が上がるスイッチを押す) 変化や他との違いがわからなかったとしても、「なんだかとにかく楽しそう」「テンションが上がる」「すごく好みに合っている」などの理由で行動することもあるもの。だからこそ「ワクワク(気分が上がるスイッチを押す)」が大きな意味を持つということです。 これら3点を意識していれば、より効果的な伝え方が可能になるかもしれません。(186ページより) 著者は本書を、ペンを持ちながら読んでほしいのだといいます。そして読みながら、「なんか気になる」「これは知らなかった」「あとからもう一度読み返したい」と思ったところに線を引いてほしいそう。 あとから「なぜ、そこが気になったのかについて考えてみれば、それが自分なりのものの見方を身につけることにつながるということなのでしょう。実践してみる価値はあるかもしれません。 >> Kindle Unlimited3カ月無料キャンペーン中【7/17まで】 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: 明日香出版社
印南敦史