映画館に再び活気? 『アナと雪の女王』が与える影響
■映画界全体にとって良い影響を及ぼす 梅津さんによると、この10年、国内の映画鑑賞者はシニアの増加が目立っており、逆に若者が減少。その割合は逆転していたという。しかし、今回の『アナと雪の女王』の主要な鑑賞者は、10代の女の子。若い人が劇場に足を運び、映画館で大きな感動を味わう機会をもたらしたことは、映画業界の将来にとって大きい。 これから『アナと雪の女王』と映画業界はどうなるのか?「『アナと雪の女王』がどこまで伸びるのか、予想がつきません。言えるのは、この映画をみる人が増えるだけ、別の映画の予告編をみる人も増えるということ。映画は一度見ると、数珠つなぎに別の作品もみたくなる。その意味では映画が別の映画の宣伝メディア。これだけでも、今回のヒットが映画業界を活性化させる効果はあるでしょう」と指摘する。 梅津さんは「この状況は映画業界全体にとって喜ばしいこと。映画業界は面白いところがあって、たとえ他社の作品でもヒットを願うという、素敵な業界風土がある。今回の大ヒットは『次はうちでも』と業界の希望にもなっている」と目を細める。今回の大きなうねりは、業界の未来にも光をもたらしているようだ。 (文責・坂本宗之祐)