インバウンドの爆買いから「お菓子のサブスク」に着目した理由とは|株式会社ICHIGO代表取締役・近本あゆみさん|STORY
女性としてこれからのキャリアについて悩むSTORY世代。’22年に女性活躍推進法が改定されてからはますます女性の活躍が期待され始め、徐々に女性管理職比率も高くなってきています。個人として評価され活躍される女性リーダーの方々には、キャリアの狭間で自身の生き方を見つめ、可能性を信じてチャレンジする姿がありました。今回ご登場いただくのは、「世界中をJAPANにする」というミッションを掲げ、日本の文化や魅力を世界へ発信するべく各種サブスクリプションサービスを中心に事業展開している株式会社「ICHIGO」代表取締役の近本あゆみさんです。
■近本あゆみさん(39歳) 株式会社「ICHIGO」代表取締役CEO 1984年、兵庫県生まれ。大学卒業後、リクルートに入社し、国内向け通販の新規事業に参加。2015年に海外向けの通販事業を手がける「ICHIGO」を創業。現在、世界180か国・地域に日本のお菓子を詰め込んだボックスセットを毎月お届けする「TokyoTreat」を筆頭に、和菓子の「SAKURACO」や、かわいい雑貨に特化した「YumeTwins」、化粧品ボックスの「nomakenolife」などのサブスクサービスを展開。2児の母。
創業わずか6年で年商40億円を突破。昨年「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2023」を受賞
STORY編集部(以下同)――創業してまだ9年目ということですが、まずは「サブスク」に目をつけて、起業されたきっかけを教えてください。 「いつかは起業したい」と学生時代に思い、大学卒業後はリクルートに入社しました。そこで国内通販企画の立ち上げに関わり、ECサービスに興味を持ちました。ちょうど2010年代前半は、インバウンドのお客様が増え、「爆買い」という現象が話題だったんです。当時、アメリカでは「サブスク」が大流行。現在はサブスクと言えば、NetflixやSpotifyなど無形のサブスクを思い浮かべると思いますが、当時はベビー用品や男性用のカミソリの替刃、シェービングなどが定期的に届くボックスが浸透していました。通販ビジネスで国内に参入するには無謀でしたが、「今なら今後伸びる海外市場を開拓できる」と確信し、2015年に株式会社「ICHIGO」を立ち上げました。