【悲鳴】千葉県水道料金20%値上げへ…全国でも相次ぐ動き どうなる!?日本の水道 1日300L使うそば店
2024年11月21日、千葉県は水道料金の大幅な値上げの方針を明らかにしました。 2026年度をめどに、市川市など3つの市の全域と千葉市など8つの市の一部地域で、約2割の値上げを行う方針だといいます。 【写真15枚】千葉県水道料金20%値上げへ…全国でも相次ぐ動き 解説 画像で見る 熊谷利人千葉県知事(11月21日県議会にて): 水道料金の値上げについてのご質問ですが、水道料金の値上げ幅を20%程度に抑えて参りたいと考えています。 物価や人件費の高騰、水道管の老朽化を理由に、約30年ぶりに引き上げられる、水道料金。約308万人が、その影響を受けることに…。 生活に欠かせない「水道」の値上げいついて、県内では困惑の声が広がっています。 70代女性: ちょっと困ったなあと。なんとか誰か抑えて! とりわけ深刻なのは、水を大量に使用するお店です。 蕎麦 本八幡「松栄庵」店主 秋山智保さん: さすがにお店閉めるのは…、考えると思います。 千葉・市川市にある創業50年以上のそば店「松栄庵」では、そばを扱うのに毎日大量の水が必要だといいます。 蕎麦 本八幡「松栄庵」店主 秋山智保さん: (この鍋で)45Lくらい張ってますんで、何回も継ぎ足し、お水入れたりしてトータルで100Lは1日で使ってます。 たっぷりのお湯で、そばをゆでた後は…。 蕎麦 本八幡「松栄庵」店主 秋山智保さん: ここが一番使いますね。これですすいで、最後仕上げの冷たいお水ですね、化粧水かけます。 食器を洗う水なども合わせると、1日に使用する水道水は、300L以上に。 週6日の営業で、現状の水道代は、ひと月約5万円。2割の値上げは、お店の経営にも大きく響きます。 ――これ以上の節水は可能なのでしょうか? 蕎麦 本八幡「松栄庵」店主 秋山智保さん: おそば、ご提供できないんで…それは無理ですよね。
全国にも水道料金値上げの波
倉田大誠アナウンサー: 皆さんが水道料金をいくら支払っているのか? 総務省が出している「家計調査」の最新2023年版の平均額では、1人で2239円、2人で4242円、3人で5366円、4人家族は6042円となっています。 これが、例えば今回20%ほど上がる千葉ではどうなるかというと…。 1人:2239円 → 2687円 2人:4242円 → 5090円 3人:5366円 → 6439円 4人:6042円 → 7250円 倉田アナ: やっぱり負担大きいですよね。 MC谷原章介: 6042円が7250円はちょっと、おおって思うね。 倉田アナ: 実は、水道料金の値上げを検討しているのは、千葉県だけではありません。 “水道料金値上げの波”は、全国に広がりつつあるんです。実際に全国で、これから値上げするところを調べてみると結構あります。 ・大阪・豊中市:2025年2月~ 約30%値上げ(約20年ぶり) ・山口市:2025年4月~ 平均15%値上げ(14年ぶり) ・名古屋市:早くて2025年10月~ 単身世帯で最大 月約500円値上げの見通し(25年ぶり) ・岐阜市:2025年4月~ 平均9.58%の値上げ方針 ・浜松市:2025年・秋~ 約20%ほど値上げ方針 など… 倉田アナ: では、なぜ今こうした値上げが全国で相次いでいるのか? 1つ目の理由は「水道管の老朽化による工事費用の増加」です。 倉田アナ: 全国の法定耐用年数が40年。40年たったら水道管を変えましょうね、取り替えましょうねという基準が40年なんですが、これをすでに超えた水道管が全国で約17.6万kmもあるんです。 イメージだと地球4.4周分です。これは日本全国にある水道管の総延長計74.5万kmのうち23.6%になります。 MC谷原章介: すごい、74万5000km。 倉田アナ: すごいですよね、日本の水道管の技術。 MC谷原章介: 災害が起こった時に水道が、復旧するのが一番遅いじゃないですか。それぐらいやっぱり工事が難しい、大変なものなんですかね? 倉田アナ: 千葉県営水道の担当者を取材したところ、「老朽化した水道管があちこちに残っているので、費用確保のため料金改定が必要になってきたとのことなんです。 そして値上げ2つ目の理由が、は「節水機器の普及」によるものです。 倉田アナ: 最近シャワーヘッドやトイレ、洗濯機や食洗機などが節水できるタイプのものが発売されて、水をたくさん使わずして生活が便利になってきた。節水自体は環境にも良いですし、とても良いことではあるんだけれども、水を売る側にしたら使用量が減ると売り上げ落ちてしまう…。 千葉県を例に見てみてると、給水人口というのは2014年から増えているんです。利用する人は増えているんだけれども収入は減っているということになります。 東京大学大学院工学系研究科・滝沢教授によりますと、「水道事業は原則水道料金の収入で運営されるが、最近は水道料金だけでは補えずに税金などで補填をしている事業者が地方部では多い」とのことです。 MC谷原章介: ちなみに、立岩さんの実家が浦安なんですが…。 倉田アナ: 浦安は千葉県営なので、2年後をめどに20%あがる対象エリアですね。 MC谷原章介: 立岩さん、どうですか? 立岩陽一郎氏: 大変だけれども、これはやっぱりシステムを維持するっていうことがまず大事ですよね。20%上げるってことは、今まで上げてこなかったということだから、それはしょうがない。 このシステムを維持するという意味では、うちの親には申し訳ないけれど、負担できるなら払ってもらうしかないんですよ。困るのは、負担できない人がライフラインから外れるという事態。これは避けなくてはならないと思います。 倉田アナ: 全国の料金の大幅値上げという話をしましたが、具体的にどういうエリアが値上げするのか。 倉田アナ: 約20年後には全国96%の事業者で、今の料金から平均で約1.5倍上がるとみられています。これはもう避けられない状況。 特に北海道・中国・四国地方の値上げ率が高くなっているんです。 倉田アナ: そんな中、関東・甲信越は50%以上値上げする事業者が25%ほど出てくる予想ですが、 特にどこが多いのでしょうか。 倉田アナ: 東京(島しょ部)・群馬・茨城・埼玉・千葉の自治体で水道料金が2倍以上値上がりすると予想。栃木県・神奈川県では1.5倍以上値上がりすると予想されている自治体があるんです。 MC谷原章介: これにやっぱり給料も追いついてきてほしいね。 倉田アナ: おっしゃる通りです。我々の命を守るためにも、料金上がったとしてもここはどこか納得しないといけないなと思います。 (『めざまし8』 2024年11月26日放送より)
めざまし8