「2000万人」「108%」「600人」「52期連続」圧倒的王者のアパホテル、業界人も震撼する、4つの”ありえない数値”とは?
■ベースアップと福利厚生の充実で内定者が600人に 3つめのありえない数値は、「600人」。人手不足が叫ばれるホテル業界にあって、アパが2024年4月度に獲得した新卒内定者の人数だ。 実は、当初採用予定は500人だったそうだが、面接してみると志望者のレベルが高く、結果、100人以上多く内定を出すに至ったという。 就職希望者が増えた理由を元谷氏は、ベースアップだと分析する。2023年に1万1000円アップし、初任給も2万円アップした。しかもベースアップは2013年度から少しずつ続けており、コロナ禍の2020、2021年は据え置きだったものの、11年で合計4万2000円も増えたそうだ。コロナ禍を挟んでの過去10年で、ここまでベースアップしているホテルチェーンはほかにないのではないか。
■社員の健康にも目を向ける また2023年は同時に、福利厚生の見直しにも注力したという。役職連動型の人間ドックを採用し、全オフィスに『置き型健康社食®』を採用。“健康経営”に舵を切った(※「置き型健康社食®」は株式会KOMPEITOの登録商標)。 【2024年4月3日12時20分追記】初出時、サービス名に誤りがあり、一部訂正いたしました。 「無添加やグルテンフリーなど、ヘルシーな冷凍メニューを社員が100~200円で購入できるサービスです。それ以上の足が出た価格を弊社が補助しています。従業員はこれを1日2食、月に44食購入できるため、忙しいなかでも健康的な食事を取ってもらえるのではないかと考えています」
このように、元谷氏は導入の狙いを話す。 さらに、DXによる業務のオートメーション化で作業負担を軽減していることや、研修制度やOJTによるフォロー体制が充実していることも、就職希望者の増加をあと押ししているという。 最後のありえない数値は、「52期連続」。1971年の創業からずっと黒字を続ける高収益だ。 コロナ禍はさすがに苦しかったそうだが、「全国のアパホテルを30連泊できる」サブスクプランを発売するなど、創意工夫で乗り切ったという。ちなみに同プランは9万9000円と絶妙な価格設定で、「自転車1周旅」など、学生の休暇旅行に好評を博した。結果、1億円以上売れたそうだ。