ヤンキース・ボルピ（AP）

◇29日（日本時間30日）　大リーグワールドシリーズ第4戦　ヤンキース11―4ドジャース（ニューヨーク） ◆大谷翔平の妻・真美子さん、“定位置”に「今日もいる」奥さま会【写真】 　ヤンキースは地元のワールドシリーズ第4戦でドジャースに大勝。土俵際から一矢を報い、シリーズを1勝3敗とした。 　1―2と1点を追う3回2死満塁。アンソニー・ボルピ遊撃手（23）が2番手ハドソンの内角低め143キロのスライダーを引っ張った打球は本拠地ヤンキースタジアムの左翼席に飛び込む逆転満塁アーチとなった。 　球団地元紙ニューヨーク・ポストなどによれば、メジャー2年目の23歳は「打球がフェンスオーバーしたのを見た瞬間、頭が真っ白になった」と、まだあどけなさが残る顔で照れくさそうに笑った。 　「バットの芯でボールをたたいて前に転がし、必死にプレーしようと思っただけ。たまたまだよ。打った瞬間、感触はあったが（飛距離が伸びない）10月の寒い夜だからどうかな、と思った」。さらに「相手にプレッシャーを掛け続けようと思っていた。打線全員に自信があったし、誰かが良い場面でヒットを打つと思っていた。みんないいスイングをしていたから、時間の問題だと思っていた」と、誇らしげに語った。 　9回、最後の守りは4万9345人満員観衆から「アンソニー・ボルピー！」のシュプレヒコールでヤンキースタジアムが包まれ、ボルピーは「間違いなく人生で一番クールな瞬間だった」と笑った。 　一方、ボルピーに被弾した右腕ハドソンは「自分のミスだ。本当にひどいスライダーを投げ、いいスイングをされ、フェンスオーバーになった。ボールが手を離れた瞬間に『オー、ノー』という感じで、胃が重くなった。『せめてフェンスオーバーしないでくれたら』と思ったが、そうはいかなかった」と、ほぼ無表情で振り返った。