KDDIとMUFGの金融事業再編――じぶん銀行はKDDI、カブコム証券はMUFG傘下へ
KDDIは14日、三菱UFJフィナンシャル・グループとの協業について再構築し、協業関係を次のフェーズへと発展させることに同意したと発表した。 【画像】現在の資本関係 auじぶん銀行とauカブコム証券の資本関係も見直され、auじぶん銀行は2025年1月にKDDIとauフィナンシャルホールディングスの100%子会社に、auカブコム証券は三菱UFJ銀行の100%子会社となり、社名を「三菱UFJ eスマート証券」に変更される。 リテール金融領域の見直しについて同社は「両社グループの役割・責任を明確化する形で整理する」としている。なお、見直し後も業務提携契約を締結し「auマネ活プラン」などのプログラムは従来同様に提供していく。 ■ 注力領域を「生成AI」にシフト 今回のフェーズを「協業2.0」とし、協業リソースを生成AI領域にシフトし、生成AIの開発と活用についての戦略的連携を進めると共に、KDDIが開発している次世代リモート接客プラットフォームをMUFGのリモート接客に活用するなど、引き続き協業関係は続ける。 具体的には、KDDIグループで大規模言語モデル(LLM)の開発力を持つELYZAや、KDDIがグループ会社を通じ出資する先端AI開発企業のSakana AIの技術を掛け合わせ、MUFGの資料や社員の金融領域の経験やノウハウを学習させた「金融特化LLM」を構築。汎用LLMでは難しいシーンで活躍できるものを目指す。 その後、法律や規則データなどを学習させることで、ユーザーにパーソナライズされたAIアドバイザーのプラットフォームの提供や、この金融特化LLMを広く金融業界に提供することも目指す。
ケータイ Watch,竹野 弘祐