ロシア、ショイグ国防相を交代へ 後任にベロウソフ第1副首相
ロシアのプーチン大統領は12日、通算5期目の任期入りに伴う内閣改造の一環として、国防相にベロウソフ第1副首相を充てることを柱とした人事案を露上院に送付した。上院が12日、発表した。ベロウソフ氏は経済戦略の専門家として知られており、ウクライナ侵略を続けるロシアは「軍需経済」を推し進め、欧米主導の対露制裁に対抗していく思惑を鮮明にした。 人事案によると、ショイグ国防相はこれまでパトルシェフ氏が務めてきた国家安全保障会議書記に転じる。ラブロフ外相やナルイシキン対外情報局(SVR)長官、ボルトニコフ連邦保安局(FSB)長官ら他の国防・治安系省庁のトップは再任となる。パトルシェフ氏の処遇には言及されていない。人事案は近く上院で承認される見通し。 露憲法は副首相や経済・文化分野などの閣僚の人選権を首相と下院に与える一方、国防相や外相など重要閣僚に関しては大統領が上院と協議して任命すると規定。11日にはミシュスチン首相が、ベロウソフ氏の後任の第1副首相にマントゥロフ副首相兼産業貿易相を充て、技術開発や産業振興を指揮させるとする人事案を下院に送付していた。