清楚で可憐なクラスメイトの私服姿は、バチクソなイケメン!? ギャップ萌えが止まらない! 女子高生の美しい友情を描いた『思ってたのと違うあの子の話』【書評】
「ギャップ萌え」という言葉があるように、その人の普段とは違う一面を見て思わずときめいてしまった経験はあるだろうか。『思ってたのと違うあの子の話』(かいばしら/KADOKAWA)は、ギャップに溢れるクラスメイトとの友情を描いたガールミーツガール作品だ。全編が鮮やかなカラーで描かれており、女子高校生ふたりの美しい友情を楽しむことができる。 【漫画】本編を読む
主人公・高校2年生のひなたは、同じクラスになったゆづきの清楚で可憐な姿に惹かれて話しかける。仲良くなり休日に遊ぶこととなったふたりだが、ゆづきには大きなギャップがあった! 彼女の私服姿は超ロックでカッコよかったのだ。ふわふわ清楚で可愛い学校での姿と対照的な、イケメンでスマートな休日の姿のギャップに翻弄されながら、ふたりは段々と距離を縮める。ひなたの元クラスメイト・せいちゃんやクラスメイト達、ゆづきの姉なども登場し、ひなた達と関わっていく。 ひなたとゆづきはさまざまな学校行事やイベントを経験しながら、お互いに自身のコンプレックスや悩みとも向き合っていく。ひなたは優しく友達も多いが、自信のなさからいつも周りに合わせてしまい、自分の考えを口に出せない。ゆづきは周りに流されず、自分の気持ちに嘘をつかないからこそ、ひとりで過ごすことも多かった。正反対なふたりは、互いに憧れを抱く。時にぶつかりあいながら、相手の素敵な部分を吸収し、自分自身も大切に、段々と成長していく。それぞれが辿り着いた想いはとても素敵で、学校生活や人間関係で悩んでいる人の背中を押してくれるはずだ。 相思相愛なふたりのやりとりやギャップにキュンとしつつも、段々と成長していく姿に心がじんわりと温かくなる。他人からの目が気になる、自分自身にコンプレックスがある、人間関係でモヤモヤした気持ちを抱えている…そんな人の心を癒してくれるような作品だ。 文=ネゴト / fumi