わり算の授業についていけない子から「わかった!」を引き出す4ステップ
割り算に苦手意識がある子は、「同じ数ずつ分ける」ことのイメージが具体的につかめてないかもしれません。理解を助ける4ステップ勉強法を、「さくらんぼ教室」の伊庭葉子先生、赤塚智美先生の著書より抜粋してご紹介します。 【画像】割り算を生活と結び付けてみよう! ※本稿は、伊庭葉子著, 赤塚智美著『さくらんぼ教室メソッド 発達が気になる子の「できる」をふやす 算数』(Gakken)から一部抜粋・編集したものです。
わり算の理解
親の視点:わり算が始まりましたが、九九を忘れているのか、とても時間がかかります。学校では「あまり」も出てきて、ついていくのがたいへんそうです。 子の視点:「わる」って何だっけ? 「九九の表を見て」って言われるけど、どこを見たらわり算の答えがわかるのかな。
学びの手立て
わり算が「同じ数ずつ分ける」意味であるということを、具体物や絵を使った作業を通して確認し、わり算をイメージできるようにします。また、九九の表を活用して、わり算ができるよう練習します。「あまり」の意味も「見える化」しながらヒントを多めにして進めましょう。
STEP1:わり算をイメージする
マグネットなどの具体物を使ったり絵や図を手がかりにしたりして、「8本の鉛筆を4人で同じ数ずつ分ける」を具体的にイメージできるようにします。「1人分は2本ずつになるね」と、「わり算」の意味につなげましょう。「12個の〇〇を3個ずつふくろに入れる」など、身近な例を使っていろいろなパターンで練習します。
STEP2:九九を利用する
九九の表と同じようにわり算の表をつくって、すぐ見えるところに貼りましょう。「2でわるときは、九九の2の段を使って考える」のように、表を手がかりにします。九九を利用したわり算の計算にも、苦手意識をもたずに取り組めるようにしましょう。九九と同様に声に出して唱え、少しずつ確実にしていきましょう。 STEP3:「あまり」を理解する わり切れない場合を、具体物と九九の表(わり算の表)で確認し、「あまり」の理解につなげましょう。絵や図を手がかりにして、「18個のりんごを4個ずつふくろに入れると…」のように、具体的にイメージできるようにします。「4ふくろできて、あまりは2個になるね」と理解できるようにしましょう。