好きが高じてバナメイエビの陸上養殖に挑戦!エビと共に育てる大きな夢に密着【高知】
高知県香美市でエビの陸上養殖に挑戦する男性がいます。 男性がエビを育てる理由を井手上恵キャスターが取材しました。 迎えてくれたのは森田滝夫さんです。 森田さんは、高知市出身でケニアや南アフリカなどアフリカを中心に海外コーディネーターとして活躍する一方でチョコレート工房の代表として働いていました。現在は工房を事業譲渡し、別のものを育てています。 ■森田滝夫 「ここでエビの養殖を始めました。最近こういう陸上型のエビの養殖が日本でも人気になってきて、まだ高知でもなかったのでちょっとやってみようかと思って始めました。(Q.どうしてエビ?)自分がエビが大好き。ガーリックシュリンプが大好き」 エビ好きが高じて養殖をはじめた森田さん。どのように養殖をしているのか、ハウスを見せてもらいました。 生け簀にいたのは体長15センチほどのバナメイエビ。バナメイエビはクルマエビ科の一種で甘みが強く、南米や東南アジアでの養殖が盛んですが国内での養殖はまだ珍しいといいます。 この生け簀、実は全て森田さんの手作り。 森田さんがホームセンターなどで資材を購入し、約1週間で30万円かけて手作りした養殖場。生け簀の大きさは縦2.5メートル・横4.5メートル・水深60センチで、水は物部川河口から4.5トンの塩水を森田さんが車で10回往復して運んだのだとか。 生け簀の水をきれいに保つ濾過槽も、もちろん手作りです。 森田さんは大月町の水産業者から1000匹の種苗を購入し、今年8月から養殖を開始。しかし当初は装置の不備があり現在は300匹にまで減ってしまいました。それでも養殖開始から3か月で出荷できるサイズに育ち、味も良いそう。 貴重なバナメイエビを塩焼きにしていただくことに。 エビを焼きながら森田さんがある計画を打ち明けてくれました。 ■森田滝夫さん 「黒潮町でもやりたい。黒潮町でガーリックシュリンプを作りたい。(Q.なぜ黒潮町でガーリックシュリンプ?)黒潮町はサーフィンで有名なので、ハワイ、ノースショアといえばサーフィン、キッチンカーのガーリックシュリンプ、あとウミガメなんですね。黒潮町はウミガメもいるんですよ。エビでもし上手くいったらその利益をウミガメの保護とかに使いたい。自然を守りたいと思っている」 じっくり火を通すこと、約3分。いい色に焼けました。 ■井手上キャスター 「おいしい。身が甘い!全然臭みないです。これ最高のタンパク質です」 さらに生でもおいしいそうで、近くの喫茶店でお刺身にしていただきました。 ■井手上キャスター 「プリプリ!甘い!思った以上に歯を押し返すような弾力があって鮮度の良さもあるんでしょうね」 バナメイエビ養殖に挑戦する森田さんはまずは多くの人にその美味しさを知ってほしいと話します。 ■森田滝夫さん 「目標はみなさんにここで作ったエビを食べてもらいたい。山でも陸上養殖しておいしいエビが食べられるということを高知の人に知ってもらいたい」 大きく成長したバナメイエビとともに森田さんの夢も少しずつ実現に近づいています。