グリズリーズ・河村勇輝（AP）

　NBAのグリズリーズは19日(日本時間20日)、開幕前キャンプに参加していたガードの河村勇輝（23）とツーウエー契約を結んだと発表した。下部Gリーグのチームに所属しながらNBAの試合に一定数出られる契約で、Bリーグ出身の日本選手で初となるNBAデビューが可能となった。米メディアによると、身長1メートル73は現役のNBA選手の中では最も低い。グリズリーズは23日（日本時間24日）のジャズ戦で開幕を迎える。 　NBAの昨季開幕時の平均身長は約1メートル99。小兵にとって厳しい舞台ではあるが、スピードや俊敏性など個の能力を発揮すれば戦えることは歴史が証明している。 　前身リーグのBAAで47～48年にニックスで白人以外の選手として初出場した日系2世のミサカは1メートル70。NBA史上最も身長が低いとされるのが1メートル60のボーグスで「心は身長を超える」を信条に87年から14季にわたってホーネッツなどでプレーした。 　ホークスなどで活躍した1メートル68のウェブは驚異的なジャンプ力を武器に86年のスラムダンク・コンテストを制覇。ロケッツ一筋のマーフィーは1メートル75で、83年までに通算1002試合に出場して殿堂入りした。 　16～17年シーズンにセルティックスで1メートル75のトーマスが1試合平均28.9点を記録。04年に日本人初のNBA選手になった田臥は当時1メートル75の登録だった。 　1メートル73の河村はパリ五輪で2メートル24のウェンバンヤマ（スパーズ）らを擁するフランスを相手に活躍。小兵が紡いできた系譜を受け継ぐ存在として本場で注目され始めている。